| 31703 | 返信 | Re:パニック障害 Re:精神医学・医療と精神分析について | URL | Maris | 2004/12/27 09:10 | |
| 水原さん、おはようございます。 > > > そこでお尋ねしますが、Marisさんの認識として、パニック障害の具体的な症状は、なんらかのストレスに対応して出て来るものなのでしょうか、それともなんのストレスもないはずのところで出て来るのでしょうか? > > > > 何とも言えませんね。と言うのも、自覚できるストレスもあるし、自覚していない > > ストレスもあるでしょうから。 > > そこが精神医療の難しいところであり、自然科学よりは解釈の幅が広い人文科学分野である精神分析の有効性を、どう割り引いたって結局は認めざるを得ないところでしょう。医者・臨床心理士・カウンセラーは直接にはその患者本人か、せいぜい周囲から(これはかなりヤバイけど)話を聞くことでしかその患者本人がどのようなストレスを体験しているのかを把握できませんから。 > > 本人も自覚していない以上、精神分析の手法から直感・人生経験・その他を総動員してその話の「行間を読む」ことでしか、対応しきれません。これがいわゆる普通の、というか身体の病気とは大きく異なるところであり、たとえばななさんがおっしゃっているような「科学的な実証性」が原理的に不可能なところです。 「行間を読む」とおっしゃることの意味が、何気ない話から患者の生活背景や 生育過程、気質、性格を推測して治療に生かす、ということならば、精神科に 限らず、どの分野の臨床医にとっても、いわゆる問診の際に必要な過程でしょう。 もちろん、おっしゃるように、精神科の場合はその必要がより多いであろうことに 異論はありません。が、その手法が従来の精神分析的手法なのかどうかは疑問です。 現在カウンセリング現場では様々な療法が取り入れられており、たとえばTFTや FAPといった療法などは、むしろ臨床体験から「行間を読む」ことの限界を理解した 結果、用いられている療法なのではないかと思います。 TFTやFAPにおいては、患者の発言の「行間を読む」行為はまったく行われません。 にもかかわらず、より実利的な効果が短期間で得られる場合もあります。 むろん、個人差はありますが。 > もちろん大脳の機能が完全に解明されれば、意識されていなかったり無意識の奥底に封じ込められた記憶だって解読して引き出すことが可能になるのかも知れませんが…そんな世の中、はっきりいって私はご免です。住基ネットとか、監視カメラ社会よりも、もっと始末が悪い。 そのようなことは、数多くの生体解剖実験でもしない限り実現しそうもないこと ですし、そんなことは医学倫理上まったく許容されるはずもないことですから、 ご心配には及ばないと思いますよ。 > > ストレスと関係なく突然起きたパニック発作と自分が感じたものでも、無自覚の > > ストレスが実は存在しているのかもしれませんし。 > > そうですよね。だから「科学的実証性」の勉強の一方で、自分自身にとって最大の未知なる存在は自分自身であるという一見テツガク的に響くけれどその実ごく当たり前のことを自覚するのは大事だと思います。僕がさんざん言っていた「自分でコントロールできるうちは」というのは、たとえばそういう意味のことです。 「自分自身にとって最大の未知なる存在は自分自身である」というご見解には 同意しますが、他者とて大差なく「未知なる存在」であると思いますよ。 人間は多面的であり、ある側面は別の側面のリバーシブルであったり、ペルソナの 裏にはまた別のペルソナが覆っていることもあるでしょう。 現実社会でさえ、簡単に相手が「分かる」ものではありません。 ましてやコミュニケーション手段に限界のあるネット社会においては、なおさら…。 私が発してきた問い「なぜ分かるの?」は、そういう意味です。 ウディ・アレンが好んで精神分析ネタを作品に登場させるのも、自分を含めて 他者もまた同様に、人間とはややこしくて面倒くさくて、いかに不可解なもので あるかを言いたいがためではないでしょうか。 『アニー・ホール』の最後は、精神科医をネタにしたギャグでしめくくって いましたっけ? 「先生、弟は自分が鶏だと思ってるんですよ」 「んじゃ、連れて来なさい」 「でもね、僕は卵が欲しくって、そこがジレンマなんです」 |
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