| 31928 | 返信 | Re:精神医学・医療と精神分析について | URL | Baad | 2005/01/07 13:14 | |
| もう少しきちんと調べてからお返事をしたいと思っていたのですが、この部分のレス、緊急を要するようですので、私の理解の範囲で付けさせていただきます。 > > 私自身はななさんが使われた「発症」という言葉が、先天的な障害といわれている自閉症に使われるのは納得がいかない、その用例を示して欲しい、という意味で質問いたしました。原典に当たる以前の問題としてななさんがご自分の書込に責任を持っておられるかと言うことに疑義を呈したのです。 > 「ご自分の書込に責任を持っておられるか」ですか・・・ずいぶんと大上段な物言いですね^^; 申し訳ありません。どうしてもななさんご自身のレスがいただきたかったので大げさな書き方をしました。 > > ちなみに、私は数冊の概説書を日本語で読み10回以上の専門医による講演会に足を運んだのですが、寡聞にしていままで自閉症が「発症」する、という言い回しは日本語では読んだこともありませんし、耳にしたこともありません。「自閉症の診断をうける」とか「自閉症であることに気づく」というのが普通の言い方です。 > お答えをするまでもなく、ごくふつうに使われている言い方だからです。ためしに、「自閉症」と「発症」をキーワードにGoogleででも検索をかけてみて下さい。貴方が「読んだことも」「耳にしたことも」ない「発症」という表現が沢山でてきますよ。自閉症関連の書籍にも発症とか発症率といった表現は頻繁に見かけます。 前のレスを直後にTEACCHプログラムに関する話題のなかで発症についての話題が出てきたのを思い出しましたが、わかりにくい表現だと思いました。たしかに、普通に使われる言い方ですが、こと自閉症に関しては誤解を招きやすい表現であることはななさんも既にお気づきではないかと思います。私が聞いた記憶がないと思ったのは、関係者にはそういう表現は使わない方が良いという配慮が働いてのことだったか、または都合が悪いので記憶に残らなかったかのどちらかでしょう(笑)。 > まあ、Baadさんが「発症」という表現に執拗に拘る理由はそれなりに想像できますが、その点について貴方とまともに論じ合っても実りあるものにはならないと思いますので止めておきます(笑)。 次のような論点でも実りのあるものにはなりませんか? 自閉症の場合発症は大きく分けて2種類のコンテクストで使われます。 (これは自閉症に限りません) 1.たとえば、人口1万にあたり自閉症者が何人いるかというような前後関係で「発症率」というかたちで使われる。 2.実際に発病するという意味で使われる。 で、1の様な意味では問題になりませんが、2の様な意味で使われた場合、いくら先天的な障害といわれても、自閉症の診断がつくのは生後数カ月たってからが普通ですから、診断を受けた親は必ずその間の自分の養育態度が障害の程度に影響を与えたと思い悩んで重症の場合はせめて自分がもうちょっと知識があればもっと軽い障害で済んだのに、というようなことを考える可能性は高いです。軽症だったら、「そうはいってもやはり私の養育態度にも問題があったし、育てかた如何によっては発症しなかったのでは?」と思う可能性だってなくはありません。なによりことコミュニュケーションに関する障害ですから、診断がつくまでは虐待等の事実がある場合もゼロではありません。人によっては子どもを養育すること自体不可能なほど落ち込む可能性だってあります。診断された直後の自閉症児を適切に療育する為の一番の適任者は育て方の上手い下手を云々するゆとりもなく乳幼児期には親など実際にそれまで子どもを育ててきた人以外はないでしょう。ですから、とりあえずは親が安定していないと困る。ですから親に与える影響を柔らかくするためにも、理論的な分野ではともかく、療育の現場では「発症」という言葉はあまり使わないと言うことなのでしょう。 一般の人たちについて自閉症の発症について説明するときも、同じ配慮を求めることは行き過ぎでしょうか? 「発症」という言葉を使わなくても、専門的なコンテクストでなければ充分議論は可能だと思うのですが。 > > 私の書き込みを読めば多くの方には類推はつくと思いますが、自閉症は私にとってはどちらかといえば"I don't want to talk abot it" のたぐいの話題です。ただ、立場上誤解されると困るのでそういう可能性の多い議論には介入せざるを得ないのです。 > > 「立場上誤解されると困る」って、議論の途中から突然出てきての横レスでそれはないでしょう。 > 「誤解される」「立場」ってどのような「立場」ですか? > 「誤解される」とはどのようなことを指すのでしょう? 上の部分から適当に類推していただければと存じます。 >> 今回の議論はななさんにとって、"I don't want to talk abot it" の話題である精神分析・精神障害・神経症の問題から 論点を逸らすために過去ログを引っ張り出してまで《「相手を貶す」類の議論をしている》ように見えました。 > 上でも触れましたが、「精神分析」には、精神病や精神障害に限らず自閉症、同性愛など、ほとんどあらゆる「精神上の問題」について、(それらが治療や何らかのケアが必要とされるものなのかどうかの議論は別として)それらの原因、主因が専ら家族環境、中でも親子関係の中で生じた「トラウマ」や「抑圧された記憶」にあるかのような言説を振り撒いてきた歴史があります。言い方を換えれば、「精神分析」はほとんどあらゆる「精神上の問題」について説明しようともしてきたわけです。「精神分析」に傾倒する水原さんの様々な意見、言い分にもそのような「精神分析」的言説が多々援用、利用されているわけで、「自閉症児の発症の原因になるトラウマといえば、たいていの場合は親が関わったもののはず」などはまさにその典型と言えるでしょう。 そういう歴史も確かにあるかもしれませんが、時代的風潮の影響もあるとはいえ、自閉症の場合は発見された当初から親の養育態度に原因がある、という説が有力だったのですし、障害の特性を知らない人から見ればそう見えて当然のケースも多いでしょう。精神分析を介入させるまでもありません。 >まあ、ほとんどすべての「解釈」の前提に「トラウマ」や「抑圧された記憶」なるものを置こうとする安っぽくて安直な「精神分析」の受け売りは、文科系、芸術系の人に多い傾向なのですけどね。 これは偏見だと思いますけれど。 > このように、「精神上の問題」に対する「精神分析」の論理には底通した「根」があると言えるわけで、あらゆる「精神上の問題」に対して「説明」された言辞の中から根深い共通問題点を抽出することは、「論点を逸らすため」どころか「精神分析」的言説批判の論点を一貫させることになると私は考えています。 なるほど、そうでしたか。でも、残念ながら今までななさんが精神分析について出された用例で説得力のあるものはなかったのです。 > > 水原さんにとっての"I don't want to talk abot it"の話題は精神障害者でしょう。お二人にとって自閉症はどうとでも無責任に扱える話題でしょうからクチを差し挟まずに入られませんでした。 > 「お二人にとって自閉症はどうとでも無責任に扱える話題」とは恐ろしく一方的な言い分ですね。もう、恐れ入りますとしか言いようがありません。 今の議論を見れば実際そういう流れになってきてしまっています。 きちんと説明が出来なかったことに少々責任を感じてもいるんですけれど。 > > > 翻って、自閉症の場合は、まず先天的であると断言してもよく、世間で親が教育法について指弾を受ける非合理性を正したいというのがななさんの考えではないのですか? > > > だから、明確に入り口で分けて論じないと、専門外の参加者が多い掲示板では、誤解を生じやすいと言っているんです。 > > > > で自閉症の場合、先天的だから親が教育法について指弾を受けるのは非合理だ、というのは乳幼児期に既に発見されるような自閉症についてはある程度その通りだと思いますが(特に学童気までの多動・不注意などのADHD的症状について) > > 私は「自閉症の場合は、まず先天的であると断言してもよく」という主旨のことは書いていませんので、上海さんの書き込みは私の論旨を掴んだ上でのレスになっておりません。自閉症はダウン症のような遺伝病ではありませんから、その発症には環境的要因も少なからず影響していると言えます。先に書いたように、遺伝的基盤が全く同一の一卵性双生児の一方が自閉症を発症し、もう一方が発症しないというケースも稀ではないことがそれを裏づけています。つまり私の論旨の要点は、「まず先天的であると断言」できるからではなくて、環境的要因の中で家族環境が有為の大きな影響を与えているという「精神分析」的な見方は科学的、医学的な知見の積み重ねによって否定されている、ということです。 > 念のために付言させていただきますが、「先天的」「生まれつき」と言った場合には、胎児期、周産期に生じた環境要因の影響も含めて捉えるむきもありますので、環境的要因の対立用語としては遺伝的要因としたほうがより正確だろうと思います。 こちらの説明は非常に説得力がありました。 きちんと説明していただいてありがたく思います。 > 「二次障害があまりにも甚だしくなる場合は環境要因が大きいのは事実」と言った場合の「環境要因」を「不適当な保護者」に結びつける際には、しっかりした根拠を示めす必要が出てくるでしょう。二次障害の症状が強く出てきたからといってそれが即、養育環境に問題があるとの結論は出せません。 たしかにそのとおりなのですが、そうこう言うヒマもなく子どもが家を出るというかたちで解決を図るしかない事態に追い込まれるケースも少なくはありません。勿論親だけに問題があってそうなるとは言えませんし、年齢相応に成長した証と言える場合もあるでしょうが、養育環境に問題があった場合も含まれるでしょう。 > 「ゆえに親の立場を第一に考えるのも問題が多い。」という指摘についてですが、医療関係者や「親の会」の間では、「自閉症児本人の利益や人権を第一に考える」というのが一致した基本姿勢、認識ではないでしょうか。どのような事が頭にあって「親の立場を第一に考えるのも問題が多い」という意見がBaadさんから出てきたのでしょう? 勿論その通りなんですが、親や医療関係者、学校関係者の方が立場は強いわけですよね。自戒してしすぎることはないと思います。 具体例については差し障りのないものを探しているんですが、ちょっと今の時点では勘弁してください。 |
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