32751 | 返信 | Re:「ドイツ語」を話すユダヤ人 | URL | tpkn | 2005/02/07 00:44 | |
梶村さん、 > ユダヤ人の場合も二千年の離散の中で、片方で旧約の「聖なる言葉」としてのヘブライ語を維持し続けてきました。その一方でアシュケナージの方は中世ドイツ語に適応したイディッシュを共通語にし、スペインのスファラディーはスペイン語をとりいれたラディノを日常語として使っていましたが、レコンキスタの前の12−3世紀ごろにはスペインではヘブライ語文学の黄金時代もありました。アラブ世界に残ったひとびとはアラブ・ヘブライ語を、クルディスタンではアラム語を話していました。 > それでも、ヘブライ語は少なくとも書き言葉としては共通していたので、ユダヤ人の間では時代と場所を問わずヘブライ語での意思疎通はできたのです。モロッコのユダヤ人とオデッサのユダヤ人はヘブライ語で取引契約書を作成しました。ヘブライ文字も生き続けていたからです。 > また話し言葉としてのヘブライ語復活は実現したのは20世紀始めのパレスチナですが、その試みはすでに東方ユダヤ人の間で19世紀末にありました。 > 面白いのは、ちょうどそのころリトアニアのナロードニキ派のユダヤ人の間では逆に > イディッシュを民族言語としようとする運動が起き、それが文学、演劇運動としてかなり成功したという事実があります。戦前日本にまで紹介された芝居もあります。 > > もちろんイスラエルへ移住したユダヤ人でヘブライ語が出来ず、イディッシュで生活したひともいます。たしか今でも多少は話されているはずです。また、東方ユダヤ人の移民の多いブエノスアイレスではまだ残っているという話を聞いたことがありますが、実情は知りません。 > > いずれにせよ、第二次大戦までは数百万人が日常的に使っていた言語が、ナチスの人種主義に依って壊滅してしまったことは恐るべきことです。 私が疑問に思うのは、上記のような歴史を持つイディッシュは、果たして「ナチスの人種主義によって」壊滅したと言えるのだろうか?ということです。ユダヤ人が自ら捨て去ったものではないですか? > 私が言いたいことは、植民地時代に言語を奪われかかった朝鮮人の体験がいかに深刻なものであったということです。SONGさんのいうように、抑圧側にとっては思いがけないような深刻な事態をもたらすものです。北朝鮮や韓国における漢字の排除は、はたして民族文化にどのような貢献をするのかは疑問です。ここにも植民地支配の影響があるのではないでしょうか。 このことも同様ですが、韓国や朝鮮の漢字排除(私が言及したのは日本式の「漢字熟語」排除であって漢字ではありませんが)、いったいどのような意味で「植民地支配の影響」と言えるのかということです。漢字排除も漢字熟語排除も、朝鮮のナショナリズムでしょう? 戦後何十年もたってから朝鮮人の判断で行われていることに、なぜ我々が責任を持たなければいけないのでしょう? 韓国では昨年「国語基本法」が通過しましたが、 http://japanese.joins.com/php/bilingual.php?aid=20050104201153 一方で漢字復活派も根強いようです。 http://www.onekoreanews.net/20031022/syakai20031022004.htm ここにどんな「政治性」を読み取りますか?>SONGさん |
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