33045 返信 Re:Gaou、森永和彦両氏らの「朝鮮」表記について。 URL tpkn 2005/02/19 12:33
inti-solさん

> ああ、なるほど、それはそうですね。これは間違えました。アメリカ連邦も確かに悪くない。アメリカ連合もそう。しかし、それと比べて合州国の支持者が多少なりとは言え多いのは、既存の「合衆国」の読みを変更せずに最小限の文字の入れ替えで済ませているからでしょう。

あのー。意味が変わってしまってはダメなのです。最小限の文字の入れ替えで同じ発音の言葉にしたというだけなら、それはダジャレである、と八木沢さんが指摘しているとおりです。

> ですから、「合衆政治」つまり民主政治を行う国は、なにも米国だけではないし、共和制の国だけでもありません。イギリスは王国ですが民主主義の国ですし(あんなのは偽物の民主主義だ、という解釈はあり得るでしょうが、それはとりあえず措いて)、逆に、北朝鮮は共和国であることは確かですが「合衆政治」かというと、それはちょっと・・・・・・。
> もちろん、言葉というのは常に論理的に正確に造語されるものとは限りません。だから、合衆国が間違いだ、とは言いませんけれど、

ですから、そういうことは誰も問題にしていないのですね…。合衆が気に入らない人は、それにあたる別の言葉を考えればいいという話であって、それは合州ではありませんよ、ということです。

> それはうと思いますが。日本にも中国にも「州」という行政単位はありません。(仮に本州や九州が「州」だとしても、北海道と四国は当てはまりません)そして、なによりも合州国という表記は、州が合わさって一つの国家を形成している、つまり地方分権の国であるということが含意されています。中央集権の国を合州国と呼ぶという発想は出てこないでしょう。
> で、同じような言い方をすると、「合衆政治」=合衆国なら日本も合衆国であるし、共和国=合衆国なら中国も合衆国ということになりますが・・・・・。

ですから…(笑)。それを言うならこっちもこうなる、なんて話はおいといてですね。日本や中国に州があるからといって、合州国なんかになりえないのと同様、アメリカがstateを行政単位としているからといって、合州国なんて表記するのはおかしいということです。日本を合県国、中国を合省国とするのと同様ですよ、ということですね(ちなみに州とは島の意味ですから、四国も北海道も州であります)。

> > United States のstatesは、Nation State のstateと同じく、国という意味です。
>
> これも違うと思います。Stateには行政単位としての「州」の意味と国家という意味と両方ありますが、USAの場合は「州」の意味でしょう。

発想が逆です。小国家としてのstateを州と訳したわけで、州はstateの訳語にすぎないのですから、stateは州の意味でしょうなんてのは同語反復なのです。「州の意味でしょう」なんて言いますけど、じゃあ「州」とはどういう意味なんだ?って話です。そもそもstateという言葉があらわす意味はひとつ(日本語や中国語では別の言葉で表されるさまざまなものの包括概念)しかないのであって、別にアメリカ人がこの場合は「州」この場合は「国家」などと考えて使っているわけではないのです。この場合のstateは、本来なら「邦」とでも訳すものでしょう。でなければ、なぜ議会が連邦議会なのかわけがわからなくなるではないですか…。

参考資料
http://homepage2.nifty.com/osiete/s1014.htm
http://kotonoha.main.jp/2004/06/17united-states.html

> United Stateではなくて、United Statesですから。アメリカ合衆国が複数あってどうするんですか。もちろん、California StateやNew York Stateをカリフォルニア州やニューヨーク州ではなくカリフォルニア国ニューヨーク国と訳すのであれば、話は別ですが。まあ、国といってもいいくらいに独立した権限を持つ行政機構であることは確かですけれど。

だからこそstateなんですね。各州は、憲法を持っているでしょう。ドイツ連邦共和国(Federal Republic of Germany)が、ドイツ国内の各州の連合体であるからFederal=連邦であるのと同様、また、アラブ首長国連邦(United Arabic Emirates)が、各首長国(Emirates)の連合体であるから、連邦であると同様に、United Statesも、各州が連邦として合体しているわけです。

参考資料
http://www.law.keio.ac.jp/~hagiwara/lawsemi7.html

つまり、stateとnationがほぼ一致している日本人と、それ以外の国では、「国」という概念に大きな違いがあるということですね。合州国なんていう表記は、そうした考察を一切書いた、恥ずかしいものだということです。

本田勝一は以下のように書いています。
「改めて「合衆国」を考えてみますと、衆は people に通じ、あたかもさまざまな人民、さまざまな民族がひとつにとけあった理想社会であるかのような誤解を与えます。それが理想または将来の希望的現実であると好意的に解釈もできますが、現在は弱肉強食が“自由”にできる典型的社会であって、強食側にはいいけれど、弱肉側には実に恐ろしい国です。また州によっていかに法律や性格を大きく異にするかは、一度でもアメリカ国内を旅行した人は痛感したことでしょうから、「合州国」という名は正訳であるのみならず、その実状にもよく合っています。この「合州国」は、南北戦争当時のような分裂するかもしれない危機を、今なお包含しているという見方も、あながち全くの見当はずれとはいえないのです。ただ私としては、日本語として定着した「合衆国」を「合州国」に変更してやろうといった野心があるわけではなく、これはこの本のための個人的趣味に過ぎません。(http://kotonoha.main.jp/2004/06/17united-states.htmlより孫引き)


要するに、アメリカはとても自由の国なんてことはいえないから、俺はこう書くと言っているだけでありまして、これは八木沢さんが皮肉で書いた「恐話国」「狂話国」とか、森永さんが書く陳水偏とか春日さんが書く狂産党とかいうのとまったく同レベルのシャレでしかないということですね。