33313 返信 Re:ドイツ人の圧倒的多数はユダヤ人迫害を支持 URL 毒芋虫 2005/03/02 03:00
前回の投稿でヒットラーのユダヤ人迫害政策がドイツ国民の支持を得て行われたことを示しました。ヒットラーを支持したドイツ人は、悪ければ共同正犯、かなり割り引いても幇助者として従犯でしょう。つまり、当時のドイツ人の過半は文字通りユダヤ人迫害については「犯罪者」といえるのです。(もちろん南京事件と一般の日本人の間にはこのような関係は成立しません。)
さて、ここでまたシュレーダー演説に戻ります。シュレーダー演説は毒芋虫には「ホロコーストはナチスがやったことだけれども現在のドイツ人には責任がある」という意味に読めます。前にも言及した一節ですが、「何百万人という子供たち、女性と男性たちが、ドイツの親衛隊隊員と彼らの援助者たちによって、ガスで窒息死させられ、餓死させられ、銃殺されました。」とシュレーダーは述べます。何故このような言い方をするのでしょうか。下線部は単に「ドイツ人」と言ってもおかしくはないし、責任の所在ということから見れば、むしろそのほうが妥当でしょう。だからこの言い方はごまかしがあると毒芋虫は主張するのです。
また、絶滅収容所の運営についても一般ドイツ人が係わっていたことは明らかです。たとえば、ユダヤ人の輸送はドイツ国鉄が請け負っていました(これは「ショアー」という映画に関係者のインタビューが出ているそうです。)。また、絶滅収容所は巨大な工場群でもありました。そこでユダヤ人を使っていたのは一般のドイツ企業です(映画「シンドラーのリスト」参照のこと)。だから、実際問題としてはシュレーダーの言い方は嘘なのです。
(他にも「ネオナチスの不快な挑発と、常に繰り返されるナチスの犯罪を瑣末なものにしようとする、新たな試みに向かって断固として対抗することは、すべての民主主義者の共通の義務であります。民主主義と寛容の敵に向かっては一切の寛容があってはならないのです。」とか何とかいろいろ言ってますが、ホロコーストをナチスの犯罪に局限化しようということではみな同じなので省略。)