33343 返信 ドイツは国防軍の戦争犯罪を精算していませんが。 URL 毒芋虫 2005/03/03 06:00
梶村様ダイジョウービですか。

> まずは、前回あなたが持ち出して来た、総選挙の結果からは、「ドイツ人の圧倒的多数はユダヤ人迫害を支持」とはいえないことを指摘しました。ナチスが得た最大得票率は
> 44%でしたね。
> それについての、返事がありませんね。ぜひ回答してくださいな。

毒芋虫は、「ヒンデンブルグ大統領死去後、ヒットラーは国民投票で88%の支持を得て宰相と大統領を兼ねる総統に就任します(1934年8月)。」と書いてますがね。

> これについて、重要な事実を指摘しておきましょう。
> ひとつは、ナチスが得票率を伸ばした32−33年の選挙戦での、主な争点は、世界恐慌のあおりを受けての失業問題でした。当面のナチスの敵は共産党だったからです。ユダヤ人問題はそこではほぼ採り上げられてはいません。
> 実情はこのようなものでした。ナチスは32年11月24日の選挙で前回の7月31日の37、4%から、約200万票を失い33、1%に後退し、集票能力が限界に達していました。
> そこで、33年2月27日には国会放火事件を起こし、これを共産党の仕業とでっち挙げ、それを口実にして、翌日内相ゲーリングが「大統領緊急令」を布告し、集会の自由権を停止、SA、SSなどの暴力部隊に警察権を与えて警棒と拳銃を与え、特に共産党、社会民主党の集会にも文字どおり物理的な弾圧を加えました。全国で大勢の死傷者が出ています。これがナチスの暴力支配の始まりです。
> それ以前の1月30日にはヒンデンブルクがヒトラーを首相に任命。2月1日にヒトラーは国会を解散、3月5日に選挙、しかし43、9%しか獲得できませんでした。したがってこのときの選挙は、すでに自由な選挙とは言いがたい情勢下で行われたものです。これが実情でした。
> したがって、これらの選挙結果を持ち出して:
>
> > 前回の投稿でヒットラーのユダヤ人迫害政策がドイツ国民の支持を得て行われたことを示しました。ヒットラーを支持したドイツ人は、悪ければ共同正犯、かなり割り引いても幇助者として従犯でしょう。つまり、当時のドイツ人の過半は文字通りユダヤ人迫害については「犯罪者」といえるのです。
>
> などとは、到底主張できません。あなたの言っていることは、立派な史実の改竄か、あるいは俗説(西尾幹二説の受け売りのようなものだと推定しますー申し訳ないですが
> もしそうならば、とっくにあなたの負けです。西尾さんは私に徹底的に論破され、梶村を天敵だと思っているようです)を信じているだけです。

予想通りの反応ですね。児島襄は次のように述べています。

「(ヒトラー)総裁に国際連盟脱退を決意させたのは、野心でも熱情でもなく、盲目的な頑固さでも暴力への欲求のためでもない。それは、わが国民に運命自決権を回復させようとの無条件の使命感によるものである」
著名な哲学者フライブルク大学教授M・ハイデガーが、学生たちにそう説くと、カトリック教会は神父たちに回状をまわして、ドイツ国民を「戦争とボルシェヴィズムの脅威」から解放し、「社会秩序の確立と失業者救済を成就」したヒトラーへの支持を呼びかけた。
大統領ヒンデンブルクもヒトラーの政策に賛意を表明する放送をおこない、それらの成果は十一月十二日の投票結果となって明示された。
四千五百万人の有権者の九六%が投票し、うち九五・一%が連盟脱退に賛成した。ダハウ強制収容所に収容されていた政治犯二千二百四十二人も、うち二千百五十四人がヒトラー支持票を投じた。
同時におこなわれたナチス党を単一政党とする総選挙投票でも、ナチス党は九二・二%を獲得した。
選挙には政府とナチス党の干渉も記録されているが、まだ当時のヒトラーには弾圧だけで九五%のドイツ国民を懾伏させる力はなかった。国民の自発的支持の結果とみなすべきである。
ドイツ国民は、第一次大戦後の十五年間を耐えてきたヴェルサイユ体制からの離脱を喜び、その機会を与えたヒトラーに歓呼したのである。
児島襄 「第二次世界大戦・ヒトラーの戦い(1)」  P.282

児島はもちろん小説家なんで梶村様が無視したって結構ですが、毒芋虫は児島が言うのだから間違いないと思いますよ。
それからヒットラーがユダヤ人迫害を公言しているにも係わらず当時のドイツ人は圧倒的多数で信任しています。ユダヤ人迫害にドイツ人の同意があったというのはあまりにも当然の見方なんですが。

> (もちろん南京事件と一般の日本人の間にはこのような関係は成立しません。)
>
> これについては、わたしは2月21日の投稿、33101でそのようにちゃんと言っていますね。もう一度読み直して下さい。

やれやれですね。また百人斬りですか。これは戦闘で斬ったことになっているから武勇伝としてウケたわけでしょう。しかもドイツがやったのは自国民を含めての殺害です。全然反論にもなってません。

梶村様は次のように書いています(これをそちらから書いてくれたのだから話は早い。)。

>また、東部ロシア戦線での特殊警察豚による大量銃殺などの史実にいたっては、公然と史実が語られだし、それに関連するドイツ国防軍の犯罪が一般市民に知られるようになったのは、なんと冷戦後の1990年代になってからなのです。

中国で日本軍が行った戦争犯罪(一般住民殺害、略奪、強姦等々)とほとんど同じことをドイツ国防軍もやっています。しかも、おそらく日本軍の何倍もの規模でやっています。ドイツと日本を比較するならこの部分を比較すべきでしょう。いわゆるホロコーストと日本軍の戦争犯罪は類似点は殆どありません。しかしドイツ国防軍の戦争犯罪とは極めて類似しています。何故似ているもの同士を比較しないのでしょうか?しかもこのドイツ国防軍の戦争犯罪に対してはドイツの関心はいまだに低いままではありませんか?
東京裁判の裁判官だったオランダのレーリンク博士次のように述べています。
「ドイツでも通例の戦争犯罪については必ずしも、きちんと対応していない。やっているのは『人道に対する罪』、つまりユダヤ人を中心とする非戦闘員虐殺の責任追及だ」
http://www.jca.apc.org/~altmedka/aus-28.html
ですから、ドイツは過去を清算したが、日本は過去を清算していないというのは極めていかがわしい言い方なのです。
日本はすでにサンフランシスコ平和条約その他2国間条約で賠償問題は解決しています。
だからノムヒョンという男はテレビ朝日でも叩かれるのです。梶村様、こんな男の演説を持ち上げるとあなたの知的水準が疑われますよ。おやめ下さい。