33356 返信 RE:瓢箪なまず 解説 URL 五番街 2005/03/03 13:05
>一般に東京裁判が無法であるという批判の根拠は、
1 裁判官がすべて戦勝国から選ばれた不公平なものであった
2 裁判そのものが事後法に基づくものであり方の一般原則から外れている
というものだと思いますが、1はともかく2の【法の不遡及原則】は国内刑法についてのみ一般原則と呼びうるもので、特に戦争犯罪を裁こうという国際法の世界では、少なくとも東京裁判時点では一般原則として機能していません。
また、裁判の不当性を言うとしても、そこで裁かれた犯罪事実そのものが変わるわけではありません。満州事変を侵略戦争であるとして避難したのは、国連でリットン報告書を採択した決議文であります。(烏龍茶さん)

烏龍茶さんは、1の【裁判官がすべて戦勝国から選ばれた不公平なものであった】という問題について述べておられませんので、ちょっと私から補足説明をいたします。

当時は(現在もほぼ同様ですが)、戦争犯罪人を裁く裁判は、当該の戦犯を捕獲した国が行うことが慣例になっていました。ただし、当該国では、国際法違反ではなく、国際法に準拠して制定された国内法違反を理由として当該の戦犯を裁くというシステムが確立されていました。

むろん、このシステムは、国際社会を支配する法執行機関が存在しないという状況を反映したものです。そして、このシステムに対して各国から異議の申し立てがなく、藤田久一は「当時の国際法は戦争犯罪を犯した敵人を自国の国内裁判所で裁く権利を国家に認めていたといえる」と述べています。

太平洋戦争に勝利した連合国が日本の戦犯を捕獲し、連合国の裁判官によってそれらの戦犯を裁いたことは、このシステムにもとづくものであり、当時としては不公平感はなかったと考えられます。