33377 | 返信 | Re:ノムヒョン演説への「日本の知性」のリアクション | URL | 梶村太一郎 | 2005/03/04 08:15 | |
おっちゃん、 > >> あれ、梶村さんはわが国の首相が面と向かって言われたわけでもない隣国の大統領発言(外交的には「私的発言」)にいちいち目くじら立てることに賛成の立場ですか? > わたしは、なにも「いちいち目くじら立てろ」などとは、言っていませんよ。 実は、ご存知かもしれませんが、昨日非常に忙しかったため、知人に翻訳していただいた演説の全文を市民運動のMLに、急ぎ流すことしか出来ませんでした。 その際、つぎのようなリードを入れておきました: 『梶村太一郎です。韓国の盧武鉉大統領が1日に行った演説全文を、私の知人に翻訳していただきました。『日本の知性にもう一度訴える』との言葉がありますので、これを日本での公表の見出しとしてみなさまにお伝えします。 先のアウシュヴィッツ解放記念日のシュレーダー演説とともに、この盧武鉉演説は第二次世界大戦終結60周年の本年の記念すべき演説であることは間違いありません。しかもこちらは、日本人の知性に正面から名指しで投げられたものです。まずは受け止めましょう。』 そして、もうかなりの広がりがあるようですが、48時間の内に、私が目にした反応として、もっともましなものは、3日の天声人語でした。 念のため以下のようなものです: 、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、 《天声人語》 「国民の皆さん。私は先般、日曜日に独立記念館を訪れました」。ソウルで盧武鉉(ノムヒョン)・韓国大統領が1日に行った演説の一節だ。記念館はソウルからかなり南の天安市にある。 以前、そこを訪ねたことがある。朝鮮民族の歴史や、支配する日本に抵抗して独立するまでを、七つのパビリオンに展示していた。開館から1年足らずで800万人が来たと係員は言った。人々は「日本の侵略館」に殺到しており、入り口には100メートル近い行列ができていた。 大統領は、その記念館に行き、ソウルでは、日本に抵抗する「3・1運動」に身を投じて命を落とした「韓国のジャンヌ・ダルク」とも呼ばれる柳寛順(ユガンスン)の記念館で演説した。日本支配の時代を強く思い起こさせる場所をたどっての演説だった。 それもあってか、日本に対して歴史の清算や謝罪をこれまでにない厳しい口調で求めたという。演説の要旨からは、そう受け取れる。しかし演説の細部を見て、少し違う印象を受けた。 演説の中程では、日韓関係が相当な進展をしてきたと述べた。過去の村山首相の「痛切な反省と謝罪」や、金大中大統領と小渕首相の「未来志向」の関係構築の確認に触れ、日韓は「運命共同体」とも言った。 そして「日本の知性に再び訴えます」と述べた。ここでは訴える相手を、政府とも国民ともしていない。「真の自己反省の土台の上で両国の感情的なわだかまりを晴らし、傷を癒やすことを率先しなければならない」と続けた。日本への厳しい言葉の裏に、大統領の悲痛な思いがこもっているように思われた。 (3月3日朝日新聞から引用) 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 これは、2日の社説で、ここでもクマさんが紹介した、演説に「戸惑った」と書いた 同じ朝日新聞の社説とは、受け止め方が違いますね。 ちゃんと私が見出しにした「日本の知性に再び訴えます」を個人として受け止めています。 ポイントはこれです。 大統領のそれであれ、首相のそれであれ、おっちゃんの言葉であれ、お互いに対等な個人として受け止めなければ、特に歴史認識に関する議論は実りあるものにはなりません。 市民の一人一人が、対等な個人として対話を積み重ねてこそ民主主義は力を蓄えるからです。政治家はそのような市民社会の代表であるだけなのです。 そうすると、おっちゃんの、コメントからは、まるで「町役場の係長」の、さもしい小役人の官僚的な発想であるかのような印象しかわたしは受けません。あなた個人がなく、小役人根性が自分になってしまっているようだということです。 ひょっとして、図星であれば傷つけてしまうかもしれませんが、そうであれば許して下さい。 |
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