| 33529 | 返信 | Re:言葉に詳しいとんぷく君に質問:とんぷく君にヒント | URL | 渡辺 | 2005/03/11 12:22 | |
| これは、tpknさんの『32842 Re:言葉に詳しいとんぷく君に質問:とんぷく君にヒント』2005/02/11 http://otd2.jbbs.livedoor.jp/mondou/bbs_plain?base=32842&range=1 に対する返信です。 --- 諸事情で遅れましたが、返信いたします。 tpknさん:> >渡辺さん…。江戸も恵比寿も円も、発音はyeとちゃうでしょ。 >こりゃ、「日本語を勉強」しても解決する問題とちゃうんですね〜。 >どっちかっつーと、ヨーロッパ人の問題では? 円のローマ字表記 Yen が中国語と関係ないということは、とりあえず同意いただけたようです(^^) しかし、ヨーロッパ人が聞き違えたとでも? 少なくとも17〜18世紀には、江戸はイェドと発音されていたと考えられます↓当然、「ゑびす」は Yebisu になります。 『西欧の地図に見る日本の地名』 http://flcsvr.rc.kyushu-u.ac.jp/~michel/publ/books/07/07outlinej.html さて、19世紀ですが、上の urlの表で問題となるのは Hepburn(ヘボン)の表記です。三坂隆三『¥の歴史学』(東洋経済新報社)によれば、幕末(1867年)に刊行されたヘボン編訳『和英語林集成』では、へ、え、ゑがすべて ye と表記されているとのこと。明治10年代になって ye に代わり e という表記が現れたようです。つまり、明治2年に円(ゑん)がローマ字で yen と表記されたのは、当時のローマ字表記からみれば当然といえます。[1] 江戸時代に ye が e になったとの説があるのですが、短期間に全国で同じ発音になったとは考えにくいので、やはり、幕末にも江戸をイェドと発音していた人たちがいたのでしょう。 あえて言えば、yenというローマ字表記が決まった時点で、実際は en と発音していたのに、yen という表記だけが生きていたという可能性がないとはいえない、ということになるようです。 現在でも、「え」を「いぇ」と発音する地方があるようですが、古い発音が方言として残った可能性がありそうです。 ところで、私は子供の頃から、ゑは「イェ」と読むものと思っておりました。最近になって、パソコンでは「うぇ」を変換しないとゑの字が出ないことを知り、驚きました。確かに、五十音図でもゑはワ行になっています。 ゑが「イェ」であるということを私に教えたのは、明治生まれの神奈川出身の家族のひとり以外に心当たりがありません。その人は、えは「エ」、ゑは「イェ」と区別して発音していたのではないかと思います。 ちなみに、造幣局の外国人技師が Yenを思いついたとか、en はインと発音されるといけないので Yen にしたなどという巷説は、私にとって噴飯絶倒ものです。これらの説をまともに検討するのは、少なくとも資料らしきものが出てきてからというこになりますね。 [1]三坂隆三『¥の歴史学』東洋経済新報社、2001年、p.205 |
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