33979 | 返信 | Re:竹島問題と「民衆」のひとり | URL | tpkn | 2005/03/28 04:01 | |
▼クマさん > > こういうのを悪しき相対主義と言うのではないでしょうか? > > いろいろと調べてはいるのですが、やはり双方にそれなりの理由があると私には思えるんですね。日本は1905年から敗戦までの支配をもって自国領とし、韓国は1905年の繰り入れそのものが植民地支配の一環であったとして無効だとする。この韓国の主張は、共産党的に言うならば「検討すべき問題もあるといえるでしょう」。にゃさんの主張にも説得力があった。 それ以前に、韓国は鬱陵島あるいは干山島と竹島をごっちゃにしてる、ってのが、日本側の主張のかなり大きな部分を占めていると思うのですが。1905年とかそれ以前の古い話にさかのぼるとすればね。私は、基本的に1945年以降の線引きをもっとも重視すべきだと思いますけどね。つまり、毒芋虫さんがなんども主張している、サンフランシスコ講和条約を根拠とする説ですね。 > 日本にしても韓国にしても、一方的に「竹島は自国領」だとして相手の言い分にまったく耳を貸さないのでは文字通り話になりません。少なくとも韓国は武力占拠や既成事実作りの進行をやめて交渉のテーブルにつくべきだろうし、一方で日本は自国に責任のある歴史経緯に慎重に配慮するべきだ。 なんつーか、「慎重に配慮」しているから、日本政府はほとんど何も言ってないんじゃないですかね。だから島根県がしびれを切らしたと、こういう構図かと思いますけど。私としては、「配慮しすぎ」じゃないかと思うのですが。 > しかし、この過去への認識という文脈が日本での報道のなかからはすっぽりと抜け落ちてしまっている。tpknさんもそうですが、「(単なる)領土問題での相手側のヒステリックな反応=異常なヒトたち」という図式を描いて悪罵するだけで、これでは何も解決に向かわないことはもちろんのこと、相手の主張の根本を無視してしまっているのですから、対話は成立しません。 相手の主張の根本に理がないからじゃないでしょうか。つまり、なんでもかんでも「歴史問題」に絡めすぎじゃないのかと。少なくとも、ノ・ムヒョンは「歴史問題」を持ち出さないと言ってたわけですから、竹島について歴史問題に絡めて主張するなんてことはやってはいかんのではないですか? > 4月からは教科書問題があって、8月上旬にその採択の結果が出揃うころ、小泉は今年は敗戦記念日、あるいはその前後に靖国へ参拝するかもしれない。そうなったらどうなるのか見当もつきませんが、確実にいえることは、今の韓国の状況は明日の中国の姿でもあります。まったくもって、今日も東アジアは波高し。 こういうのももう、うんざりなんですけどね。教科書問題とか靖国とか、本来はやはり外交問題ではないですよ。それを外交問題にするところが、「なんでも歴史問題に絡める」ってことじゃないのかな。ここは詳しく言えるほど考えはまとまってませんが、感覚として私は「うんざり」しています。ほとんど右翼になりそうですね。 > 全体として、この問題は非常に難しい問題だと思います。日本側の歴史認識と外交姿勢の水準が試されている。一方的に日本に責任のある歴史認識問題とは違い、双方にそれなりの言い分のある領土問題という面があるからこそ、相手の主張にどのように耳を傾けられるかが問われます。 これは以前烏龍茶さんとも議論したことがありますが「一方的に日本に責任のある歴史認識問題」なんてことは、やっぱりないでしょう。二つの国があって、その歴史認識に関して一方に全責任があるということは考えられない。それは、韓国の主張する歴史認識が正しいという前提に立たなければ無理ですが、そんなことはありえないでしょう。ノ・ムヒョンの、「日本の国民が歴史を正しく認識し…」とか言ってるのを傲慢と思うのも同じ理由です。はっきり言って韓国、ちゃんと歴史教えてないだろ、と私は思ってます。ここから先はどなたかクソウヨの人が詳しく解説してくれるでしょう。 > あと、tpknさんが言う韓国の「反日」とは何を意味するのか、教えてください。tpknさんは韓国民の「反日」がいかなる経緯をもっているとお考えですか。そして、そのような「反日」を改善するためには何が必要だとお考えですか。 上のこととも関係しますが、韓国の「反日」は、基本的には国内のナショナリズムを鼓舞するために外敵を想定したものだと考えています。もちろん、日本が韓国を36年間支配したことに対して不当性を訴えるのは当然だし、北朝鮮と分断されたことでナショナリズムの必要性が他の国よりも高まったこともあるでしょう。だとしても、歴代の韓国の政権はそれを過度に国民統合のツールに使ってきた、そして今もその手法を変えていないどころか、ますますそこに頼ろうとしている、そんな感じを受けます。もう60年も経っているのです。日本が韓国を支配した年月よりも倍近くの年月が経過しているわけですね。そういう状況で、日本人がそれに(理はどうあれ感情的に)反発を覚えないと考えているとしたら、韓国の政治家はよほど外交下手なのではないかと思います。 > > つまり、「必死になって領土と主張している」ということです。だってですね。「普通に」考えて、自国が重武装して実効支配している領土に対して、日本の一地方自治体が記念日を制定しただけでここまで大騒ぎするのはおかしいでしょう。このことを「侵略の意志」とまで言う。彼らは決して「普通に」考えているわけではありません。 > > 一地方自治体の決議をもって「韓国全体=韓国人は完全に異常」とまで言う人が何を言うのか(笑 「一地方自治体の決議をもって」言っているのではないことは説明した通りです。 > 島根の条例制定は一つのきっかけに過ぎないと見るべきでしょう。たとえば麻生発言や奥野発言や板垣発言や江藤発言や(中略)教科書問題や靖国参拝や三国人発言やその他モロモロがなければ、この問題の表れ方はまったく違っていたはずです。少なくとも問題を領土問題に純化できなかった責任は日本にも大きくあるといえましょう。 ないでしょう。というか、そういうふうにつないでいけば、戦後起こった日韓間の問題は、すべて歴史認識問題に収束させることができてしまう。そうすれば、一方的に日本が悪いということになるわけです。そういう論法をこそ、きちっと批判すべきなのではないかと思います。 > また、彼らの論理からすれば「独島は日本の敗戦の結果として韓国へ返還された領土」であるので、その領有の否定がそのまま日本側の歴史認識への疑念を起こすということ自体は、論理構造としてノーマルだろうと思います。 それが日本にとってはノーマルでないということですね。つまり、向こうにとってノーマルなことは、こちらにとってノーマルではない、そういう認識が、歴史認識問題を絡めることによってすべて阻害されるでしょう。また、私がずっと問題にしているのは偏狭なナショナリズムの高揚でありますから、それがいくらノーマルだったとしても、隣国の状況は日本にとってよろしくないと認識することが重要ではないでしょうか。それは、日本が軍国主義になったら周辺国が警戒するという場合と全く同じ正当性を持つはずです。 > 要するにですね、島根の漁民の要求をtpknさんは自身の問題意識として持っているんですか、それとも、他のテーゼを補強するために利用しているだけなんじゃないですか、ということですので、「普段は漁民の要求などとは無縁なのに」ウンヌンは眼ざわりだったら無視してください。そして「それまで無縁」だった問題でも、自身の問題意識であればどしどし発言されるといいのではないかと思います。 他のテーゼを補強といっても、他のテーゼなどありませんよ。ちなみに「他のテーゼを補強するために利用」なんてのも、たぶんものすごくハネ返ってきまっせ(笑)。 > 係争当事者が「それは軍事侵略だ」と相手を非難することは、「それじゃ戦争でも始めますか」と言っているに等しく、韓国側からすればまさに「侵略の意思」を示したということになります。語感からして非常に強い意味を持つ言葉ですので、政府などが使っている表現「一方的に占拠」などがこの場合に妥当な表現でしょう。 別に私は政府じゃないからかまわないでしょう。イラク人質批判派みたいなこと言わんでくださいな(w ▼inti-solさん ほとんど八木沢さんと同意見なのですが、一応(笑)自分の言葉も書いておきます。 > > あのー。排他的経済水域とは、地下資源もさることながら、主に魚をとるためのものではないですか? > > はい、そうですね。ただし、他国の経済水域だから漁ができないわけではありません。許可を得て、お金を支払えばよいのです。現に、日本の漁船はそうやって世界中の海で操業しています。 お金を払わなくてよかったものが、お金を払わなければいけなくなるというのは、大変なことではないですか? これ、はっきり言って帝国主義者の論理ではないかと。 > しかし、この海域が日韓間の対立の焦点であり続ける限りは(言い換えるなら、日本が「竹島を返せ」と要求し続ける限り)、韓国が日本漁船のこの海域での操業を許可することはないでしょう。 > つまり、漁業権が問題の核心だとすると、「竹島を返せ」と要求しない方が得策だ、ということもあり得ます。 えーと、イ・スンマン・ラインで日本の漁船が多数拿捕され、死者も数十人単位で出ていることについては、どうお考えなのでしょうか。 > 少なくとも、韓国は日本から「竹島を返せ」と言われて、はい、と返すことは絶対にないわけです。それは、立場は反対ですが中国がどんなに非難攻撃しても、日本が尖閣諸島を中国に引き渡すことがあり得ないのと同じことだと思います。 これもよくわからないのですが、韓国が過去にやったように、中国が突然尖閣諸島を軍事占領した場合はどうすんでしょうか。その場合も、「返せ」と言われて返すことは絶対にないと思いますけど。 > そうすると、もし日本が「竹島を返せ」と永久に言い続けるとすると、この問題は永久に解決しないことになります。しかし、この問題を巡って日韓が半永久的に対立し続けることが、日本にとって(韓国にとってもですが)得策である、とは思えないのです。 > さもなくば、武力で奪回するか。そうすれば、「解決」はするでしょう。これは、しかし単に対立し続けること以上に、日本にとって得策ではないと私は思います。 えーとですね。日本政府は同じような理屈で竹島についてあまり積極的にやってないのだと思いますし、それよりもなによりも、全く同じ理屈で対米追従政策をとってんじゃないでしょうか。inti-solさんの言っていることは、いわゆるクソウヨの人々が自衛隊のイラク派兵に賛成するときに言う「国益」という概念とどこが違うのかわかりません。アメリカと衝突したら日本にとって得策ではないので、できるだけ顔色を伺いながら、できそうなことは積極的にやっていく。これと同じじゃないですか? > 対して、日本でヨン様級に人気のあるタレントが竹島について「どっちでもいい」と公言すれば、フジサンケイグループ、読売新聞、小学館、文春系メディアが、それこそ総力を挙げてバッシング道に邁進することは必定です。 絶対にそんなことにはならないと思います。これは竹島問題でなく他の問題でもそうですが、「どっちでもいい」と言ってとくに非難されない政治的自由さが、日本にはあると思います。拉致問題でさえそうでしょうね。「なかった」なんて言うと非難されると思いますけど。 |
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