34063 返信 グランサコネ通信05−07 URL 前田 朗 2005/04/02 21:23
2005年4月 2日


*この通信は「報道」ではなく、時に伝聞・推測・未確認情報や感想を含むことをお断りします。


(1)3月30日

30日は午前中に議題10の残りを終えて、午後から議題11(市民的政治的権利)に入りました。アンベイ・リガボ「表現の自由に関する特別報告者」、ベルナルド・ケセジャン「強制失踪からの保護のための法的規範起草作業部会議長」のプレゼンテーションがあり、その後、一般討論の発言になりました。

議題11(市民的政治的権利)は、いまは特に次の項目を議論することになっています。
a 拷問と拘禁
b 失踪と恣意的処刑
c 表現の自由
d 司法の独立、司法行政、不処罰
e 宗教的寛容
f 緊急状態
g 良心的兵役拒否

韓国政府

韓国政府は、第1に、拷問等がいまだに現代世界の深刻な問題である、韓国は拷問等禁止条約を批准して、拷問その他の問題に誠実に対処している。第2に、重大人権侵害の被害者、戦争犯罪や人道に対する罪、特に武力紛争時における女性に対する暴力の被害者に対する補償は重要である。人権委員会が、ファン・ボーベン報告、バシウニ報告を受けて10年以上かけて重大人権侵害の被害者が補償を受ける権利のガイドラインを作成していることを歓迎する。第3に、死刑については、韓国では1997年以来死刑執行はない、と述べました。

日本政府は、何も発言しませんでした。

(*韓国発言で、被害者が補償を受ける権利の部分では、武力紛争時における女性に対する暴力の被害者が補償を受ける権利の重要性を指摘したにもかかわらず、日本には言及しませんでした。大統領発言にもかかわらず、これまでのところジュネーヴ駐在韓国代表部は「慰安婦」問題には触れようとしません)

(*30日に日本政府が何も発言しなかったのも驚きです。議題11のbは強制失踪です。しかも、ケセジャン作業部会議長がプレゼンテーションをした後です。拉致問題を取り上げるのに最適の場所で何も発言していません。それほど関係のない議題のときに、わざわざ拉致に言及して、朝鮮政府と言い合いをしていますが、何を考えているのやら)

(2)3月31日

31日午前は1503手続きでした。経済社会理事会の決議1503に基づいて、個別の人権侵害の通報を行なう制度です。この審議は非公開で、委員以外の政府やNGOは傍聴できません。

31日午後は議題11の続きでした。アレハンドロ・サリナス「人権法・人道法違反被害者の補償を受ける権利のガイドライン会議議長」のプレゼンテーションの後、一般討論が行なわれました。30カ国ほど発言し、NGO発言に変わりました。政府発言では、北キプロスにおける紛争に際しての失踪問題をめぐりトルコとキプロスの応酬がありました。お互いに「人権問題にかこつけた政治的プロパガンダをやめるように」と言い合っていました。トルコはEU入りがかかっているのに、キプロス問題の解決を図るつもりはないようです。

土日をはさんで、4日は議題11の続きです。まだプレゼンテーションをしていない、レアンドル・デスピュイ「司法の独立特別報告者」、マンフレド・ノヴァク「拷問問題特別報告者」、フィリップ・アルストン「恣意的処刑特別報告者」、アスマ・ジャハンギル「信仰の自由特別報告者」などのプレゼンテーションと一般討論です。4日一杯かかるでしょう。5日には議題12(女性に対する暴力)が始まります。

(3)NGOフォーラム

31日午前、国際民主法律家協会のNGOフォーラム「在日朝鮮人の教育」が開かれました。私は遅れて行ったので様子を紹介できませんが、インドネシアやケニアの人も参加しました。国際友和会IFOR会長のジョナサン・シソンさん、リベレーションの事務局のマギー・ボーデンさんも参加。

*************************************

「慰安婦」問題に取り組む(取り組んできた)NGOでは、すでに国際人権活動日本委員会JWCHRの安原桂子さん、朝鮮人強制連行真相調査団KRCの洪祥進さん、IFORのジョナサン・シソンさんがジュネーヴに集まりました。韓国挺身隊問題対策協議会からも来ているはずですがまだ見かけていません。来週にはアジア女性資料センターからも参加の予定です。