| 34115 | 返信 | グランサコネ通信05−09 | URL | 前田 朗 | 2005/04/07 16:33 | |
| 2005年4月 7日 *この通信は「報道」ではなく、時に伝聞・推測・未確認情報や感想を含むことをお断りします。 1)4月5日 5日は議題11を終えて、最後にほんの少しだけ議題12に入りました。議題12のほとんどは6日と7日です。 議題11のNGO発言の終わりのほうで、国際民主法律家協会IADLが発言しました。 IADL発言(リュ・ユジャさん) 朝鮮半島から日本へ強制連行された人々の遺骨が日本各地のお寺に残されているが、ガラクタ扱いで、祖国の家族の元に返還されていない。遺骨は木や石と混入させられ、放置されている。日本政府は遺骨が誰のものか、家族はどうなっているか、ろくな調査もせず、返還もしようとしない。南北朝鮮政府やNGOがこれまで強制連行について公式謝罪と補償、遺骨の調査と返還を求めている。被害者の名誉と尊厳をできるかぎり早く回復するべきである。 (*こういう発言が日本のメディアにはまったく載りません。日本人拉致問題になると、とたんに「日本人は遺骨を大切にする。遺骨を引き渡さないのは不誠実だ」とか言う日本人が出てきます。朝鮮人の遺骨は60年間放り出しておき、南洋の戦地の日本人の遺骨も30年、40年放り出していました。普通の日本人が遺骨を大切にしたことなど実はないのに、そうした事実は忘れて、「遺骨は大事」などと言い出す奇妙な日本人が増えています。人間って、奥が深い。) 2)4月6日 午前中は議題12関連の特別報告者のプレゼンテーションでした。その後、一般討論になりました。 ちなみに、5日の午前中に、あるNGOが、本会議場で、中国の人権状況に関する発言をしたときに、「中国警察がやる拷問の実況」と称して派手なパフォ−マンスをやって、揉めました(私はいなかったので見ていませんが)。おかげで5日の私の発言も大幅に遅れたのです。中国政府が強く抗議して、犯行者を警察に引き渡せとか、NGO資格を取り消せとか、大変でした。国連セキュリティがそのNGOメンバーを国連欧州本部から排除し、NGOから謝罪文を取っていて、紹介していました。資格の問題は決着はついていませんが、中国政府はニューヨークのUN−NGO事務局に連絡すると言っていました。 このため6日は手荷物検査が厳重になりました。特にアジア系の顔の人間の荷物は厳重チェック。私はまったく無関係なのに、服装で特定されるため、濡れ衣で、厳重調査の対象になりました(人種差別だ![笑])。 A)日本政府発言 6日午後に日本政府発言がありました。DM法の改正や、女性売買への政府の取り組みをしっかりやっていますとの報告。「慰安婦」問題には触れませんでした。 B)韓国政府発言 韓国政府は次のように述べました。 今年は戦後60周年である。過去の過ちに学ばなければ悲惨な歴史を繰り返すことになる。昨日、日本政府は献呈を通過させた歴史教科書が、日本による過去の重大人権侵害を削除していることに重大な関心を有する。特に日本軍による強制動員や「慰安婦」の奴隷化問題である。この問題に関するわが国の繰り返しの要求を日本政府が無視し、責任を否定している。記憶は短いものかもしれないが、被害女性の苦痛は続いている。彼女たちがなくなる前に日本政府が過去を正さなければ、歴史の不名誉となる。そのチャンスの窓はまもなく閉じようとしている。日本政府は過去を閉ざそうとしている。真相解明と真摯な謝罪をしなければ、世界との和解はできない。 C)日本政府の反論 これに対して日本政府が反論権を行使して次のように述べました。 過去の問題については、1995年に村山首相の談話を公表した。過去においてアジア各地の人々に重大な損害を与えたことに深い自責remorseの念を感じ、お詫びするapology。慰安婦の事実を認め、名誉と尊厳の回復のために真摯なお詫びをする。この姿勢に変化はない。慰安婦については国際法上の責務をすべて果たしているので、道義的責任からアジア女性基金を行なった。教科書については、編集者がその歴史認識に基づいて執筆編集するものであり、日本政府は編集していない。検定は、明らかな学問的誤りなどを正すために行なうだけで、教科書の歴史認識を政府がオーソライズするものではない。最近検定を通過した教科書についても同じである。歴史認識についても1995年の談話で述べている。 D)韓国政府の反論 これに対して韓国政府は反論権を行使して次のように述べました。 クマラスワミ女性に対する暴力特別報告者とマクドウーガル戦時性奴隷特別報告者の報告書に注意を喚起したい。2人の報告者は、サンフランシスコ講和条約や二国間条約ではこの問題は解決していないとして、日本政府に法的責任、補償、責任者処罰を勧告している。被害者は高齢であり、尊厳の回復を求めているので、日本政府は単に道義的責任を超えて措置を講じるよう促す。被害者が生きているうちに勧告を受け入れる必要がある。教科書については、日本政府は学習指導要領をつくり、教科書を検定し、採否は政府が行なっている。日本政府の主張は理解できない。日本政府が姿勢を正す措置を講じることを、すべての国際社会が求めている。 (*韓国政府が国連人権委員会でここまで踏み込んだ発言をしたのは初めてだと思います。長い間、朝鮮政府が日本政府の責任追及の先頭に立ってきました。韓国政府はそう多く発言していたわけではありませんし、発言しても、内容は歴史教科書や靖国問題でした。慰安婦問題で謝罪や補償や責任者処罰の勧告を自ら言葉にしたのは珍しいといっていいでしょう。最近の政治情勢の反映です。日本政府は従来と同じ発言を繰り返していますが、これで済むのかどうか。) |
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