34151 返信 「中国贔屓の中国知らず」(2) URL 小林 哲夫 2005/04/09 12:18
武蔵の一住民さん  こんにちは

私の「中国贔屓の中国知らず」を読んで頂いて有難うございます。

誰も読んでくれないかと思って、一回で切り上げましたが、もう少し雑談風に付け加えたいと思いました。

私が日本の若者にもっと知って欲しいと希望しているのは、中国文化です。

私の高校時代には、漢文という時間があって、漢詩、唐詩、論語などを習ったものですが、今はどうなっているのでしょうか?

昔習った唐詩をもう一度NHKのTVで見て、中国人の言葉の使い方の素晴らしさに改めて感激します。
日本の仏教に興味を持って、これを勉強しようと思うとどうしても中国の仏教を勉強しなければならないことに気が付きます。
仏像とか寺院建築は殆ど中国直輸入のようです。

武蔵の一住民さんは龍泉窯の砧青磁の美しさを感じたことはありますか?
あの澄み切った青色の美しさは、人類が作った美しさの最高峰だと思います。
陶磁器文化は西洋が今でも追いつけない東洋の誇りです。

水墨画に表現された中国人の理想境に遊んだことはありますか?
じっくりと麓から山の頂上まで目を追っていくとそこに住んでいるような気持ちになれて、こんなところで隠棲してみたいと、思ってしまいます。

歌舞伎と似たところの多い、京劇を楽しんだことはありますか?
江戸の庶民と清朝の庶民の楽しみ方は、そんなに違わないことを知ることが出来ます。

ラーストエンペラーでこおろぎを飼う場面がありますが、こおろぎを飼ったり、小鳥の鳴き比べを清朝の庶民が楽しんだのは、江戸の庶民があさがおの品種改良に励んだのと似ています。
そういえば浮世絵に似た、年画を見るのも楽しいものです。

日本の洛中洛外図をじっくりと眺めていると、あの時代の庶民の豊かな生活が目に浮かんできて、民衆の悲惨さなどということは、左翼の偏見が作り出したものではないかと思えてきますが、中国には清明上河図というジャンルがあって、庶民の生活を克明に描いています。
私は宋時代のものと、乾隆時代のものを見ましたが、その文明度の高さ、庶民の豊かな生活ぶりに驚かされます。

中国を人民は悲惨な生活をしてきた後進国と思っている、日本人の偏見を訂正し、中華思想というものには根拠があることを実感できるようになって欲しいと希望しています。