| 34159 | 返信 | グランサコネ通信05−11 | URL | 前田 朗 | 2005/04/09 21:06 | |
| 2005年4月9日 *この通信は「報道」ではなく、時に伝聞・推測・未確認情報や感想を含むことをお断りします。 1)4月8日 8日は議題12の残りを終えて、議題13(子どもの権利)に入りましたが、午後には議題3(スーダン問題)も取り上げました。 A)国際民主法律家(IADL) IADLは、議題12で次のように発言しました。 クマラスワミ報告書やILO勧告にもかかわらず、日本政府は解決のための措置を何も取らない。アジア女性基金をつくって政府の責任を隠す煙幕としている。政治家が歴史をゆがめる発言を繰り返し、女性国際戦犯法廷に関するNHK番組を改編させた。安倍晋三は、「女性法廷に参加した朝鮮の参加者はスパイだ」などと根拠のない発現をしている。日本は教科書から「慰安婦」という言葉を消している。日本政府の行為は被害者を二重三重に傷つけている。人権委員会は、日本政府への勧告を確認し教科書に性奴隷制を記述させることを提案する。 B)韓国政府 韓国政府は、議題13で次のように発言しました。 (前半は、子どもの商業的性的搾取問題と武力紛争における子どもの問題について述べたうえで) 世界人権宣言は教育が人権尊重を強化することを教えている。2001年の人種差別反対世界会議の行動綱領は各国に人権教育を促し、歴史教科書などの教材の改善を促している。正しい歴史的事実に基づいた歴史教育を通じて、子どもに健全な世界観をもたせることは特に重要である。子どもたちに過去についての真実の教育を行なうことによってのみ、われわれの歴史を汚している残虐で組織的な人権侵害を将来は予防することを望むことができる。この観点で、韓国政府は、2001年と同様に、最近日本政府が検定を通過させたいくつかの日本の中学歴史教科書が過去における日本の悪事を正当化し美化しようとする内容を含んでいることは遺憾であると表明する。日本政府には過去を認識し、子どもたちが、正確でゆがみのない教科書を通じて真実の歴史教育を受けられるようにする責任がある。韓国政府は、日本政府に、この歴史のゆがみを是正し、こうしたことが再発しないように措置を取るよう促す。 C)ピースボート ピースボート(土井香苗さん)は、議題13で次のように発言しました。 日本政府は外国籍の子どもを送還したり拘禁して子どもの権利を侵害している。日本政府は不正規在留外国人にアムネスティを与えない。特別在留資格だけしかなく、その基準は公開されず、手続きは不透明である。12歳の韓国人中学生が韓国に送還されようとしているが、彼女は10年間日本に居住したので韓国語は話せない。父親は日本政策の「全件収容主義」のために2年以上入管施設に拘禁されている。難民高等弁務官事務所が難民と認定したクルド難民を日本政府はトルコに送還した。国連機関に注意を払わない国に常任理事国の資格はない。自民党議員は「人権擁護法案」に国籍条項を設ける主張をしている。ピースボートはこうした外国人排除に強く反対する。 D)日本政府の反論 日本政府は、反論権を行使して韓国に反論しました。 教科書は編集者たちが自分たちの歴史認識に基づいて執筆・出版するものであり、政府はその内容に関与しない。教科書検定は、教科書に明らかな誤りがあったり、学問的に通用しない記述を訂正するだけであって、それ以上内容に踏み込むものではない。教科書の歴史認識と日本政府の歴史認識を混同するべきではない。日本政府の歴史認識については、1995年に村山富市首相が述べたとおりである。アジア各地の女性に対して重大な被害を与えたことに深い自責の念を表明し、お詫びする。この姿勢に変化はない。 E)韓国政府の反論 歴史教科書について日本政府は今述べた以上の措置を取っている。学習指導要領をつくり、教科書の内容に関与し、検定を行なっている。教科書には人権などの普遍的価値を反映するべきである。その意味で日本政府に、子どもの権利条約27条を踏まえ、若い世代に否定的な影響を与える教科書の内容を是正する具体的な措置をとるよう、重ねて促す。 ******************************** 1)韓国政府が議題13(子どもの権利)でも教科書問題を取り上げるとは予想していませんでした。2001年のときも、教科書問題を取り上げたのは議題12(女性に対する暴力)でした。この問題を国際社会で強く主張していく方針が固まったようです。 2)日本政府の反論は4年前と同じです。検定制度の建前を述べていますが、事実に反することは明らかです。事実に反することが国際的にも知られているのに同じことを言い続けています。 3)ピースボートも国連経済社会理事会とのNGO協議資格を有していて、土井香苗弁護士が参加して発言しました。ピースボートが人権委員会で発言したのは初めてではないかと思います。 4)議題11と12が長引いたので、進行が遅れています。先週は予定よりも早く進んでいたのですが、逆に1日半ほど遅れています。11日(月)は、午前中に議題15(先住民)をやり、それが終わったら議題13の続きをやり、議題14に入る見込みです。議題15は、最初から11日午前と決まっています。 |
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