34231 | 返信 | 中国反日デモの分析 | URL | 小林 哲夫 | 2005/04/12 17:07 | |
中国の反日デモは、過去の戦争との直接の関係は無く、現在中国が国民国家に脱皮しようとしている現象だと説明しています。 これはデモの大部分が、大学生であって、彼等は過去の戦争の被害とは全く関係が無く、戦争について勉強して得た知識で怒っていることが明白だからです。 つまり現在の中国のエリートたちが過去の日本の侵略に対して、屈辱感を感じてその鬱憤晴らしをしているのがデモの原因です。 このような鬱憤を沈める方法は有り得ないわけで、改めて謝罪しても、靖国参拝を取りやめても、ますますエスカレートするのは目に見えています。 エリート大学生達は中国が国民国家になることを望んでのデモであり、政治への参画=民主主義を希望しているものです。 従ってスローガンは反日ですが、その中味は政府に対する民主化の要求に他なりません。 政府はそのことを認識しているので、デモ隊の過激な暴力行為さえ阻止することが出来ません。 それをすれば直ちに学生の矢面に立たされ、デモは反政府運動に転化するからです。 日本政府に対してこの事態について謝罪したりしたら、その弱腰を学生から非難されることが目に見えています。 つまりこの件は殆どが中国の内政問題であって、日本側で出来ることは何もありません。 なにしろ民族感情に火が付いてしまったのですから、容易なことで治まるとは思えない状況になってしまいました。 今考えられる私の対策は、これ以上事態を悪化させないために、日本の右翼を刺激しないことです。 右翼を刺激しないというのはどういうことかといえば、左翼の日本批判を抑えることです。 例えば中国の反日デモを支持するような左翼の発言が出たりしたら、右翼でなくともかんかんに怒るでしょうから、左翼は日ごろの言動を慎むことが重要だと思います。 中国側の日本批判が全て正しいと言っているような発言は右翼を刺激し、その右翼の言動が中国へ伝わって、反日感情を増幅するという悪循環が始まるからです。 |
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