34469 返信 Re:ドイツと日本の違い URL 水原文人 2005/04/20 02:15
梶村氏、

> それから、水原さん,私は忙しいのです。

忙しいのは私も同じでして、編集中の作品が二本と売り込み中の企画が二本、さらに某テレビ局で中途で潰された作品の継続資金をフランス、ドイツなどで探しており、かつ脚本も一本書いていて、今日は明日の予定だったロケを天気の関係上延期するための手続きで大騒ぎで、それこそ猫の手も借りたいほどです。くだらない「旅行社」の冗談(しかも極めて下品)なんて書いている暇なんて私にはありませんけれど。

> ですから,以下のご意見は実物をお読みになってからなさってくださいな。
> 週刊金曜日はあまり読まれていませんが、図書館なり、あるいは購読者の方のところにはバックナンバーがあります。
>
> 私が書いた報告には、ベルギー、フランス、イタリア、ユーゴ、クロアチア、オランダ、スロバキア、ハンガリー,旧ソ連邦、ポーランドの強制労働者の表が載っています。

そんなに忙しいのならば、こんなにダラダラと書き連ねるまでもなく、私の元投稿のなかで最もポイントとなる質問にだけお答えになれば済むことだと思いますが?

再掲載

ホロコーストの犠牲者はユダヤ人600万、総計で1100万から1200万と言われていますけれど、ここでおっしゃっている「その他の強制労働についても」というのは、絶滅収容所に入れられたゴイを指すのでしょうか、それとも絶滅収容所以外の占領地市民の徴用・強制労働のことなんでしょうか?


こんなのに答えるのには一行で済みますけど? で、小林さんの問いかけや、日本とドイツを比較して日本を非難するという梶村さんの論理構成上、これにお答え頂くことはその主張の正当性を検証する上でもっとも重要なポイントとなるのですが(私自身は、率直に言ってその比較自体が下らないと思いますが)。

1)絶滅収容所に入れられたゴイ(非ユダヤ人)にも補償を行った。
2)絶滅収容所とは関係なく、侵略した諸国で強制労働で徴用した人々に補償した。
3)絶滅収容所に入れられたゴイ(非ユダヤ人)にも、絶滅収容所とは関係なく侵略した諸国で強制労働で徴用した人々にも補償した。

どれをとってもあなたの今回のレスよりも短くて済みます。ところがこのいちばん肝心なところにも返答がないのはどうしたことでしょう?

言うまでもなく絶滅収容所は人類の歴史上最大級の「人道に対する罪」ですし、犠牲者がユダヤ人だけではない以上、ユダヤ人以外にも同等の補償が行われるのは当然です。また日本の場合は「大東亜戦争」「大東亜共栄圏」という一応もっともらしい思想が建前としてあったのに対し、第2次大戦とそれ以前のドイツが国家として奉じた思想はナチズムというそれ自体が邪悪な思想ですから、日本とドイツの立場は若干異なります。

従軍慰安婦や人体実験は私見では絶滅収容所に匹敵する「人道に対する罪」であり、同等に、時効などの法的手続きを超えて処罰されるべき、かつ謝罪や補償もなされるべきであると僕自身は自らの日本社会の一員としての倫理観では考えていますが、それは個々人に対してなされた邪悪なことへの補償と謝罪であるべきで、侵略それ自体への補償とは若干異なった次元の問題でしょう。

南京大虐殺は弾劾されるべきですが、同様に原爆も日本の主要都市への焼夷弾爆撃も、それ以上に残虐な行為として弾劾されるべきです。ドイツがやろうがやるまいが、アメリカがやろうがやるまいが、間違っていることは間違っているわけです。

閑話休題。
しかし、「忙しい忙しい」といいながらこうやって、直接関係のないセンチメンタルな逸話をだらだらと…。そんなにお忙しいのでしたら簡潔に質問にだけお答え頂ければ済むでしょうし。

> それに、昨日はザクセンハウゼンの解放60周年記念式典の取材をしましたが、なんと
> そこには、遠くカザキスタンからのかつての収容者のお年寄りが来ており、生存者の代表の方は「ドイツがこれほど変わることは信じられないことだ、これこそが、ここで亡くなった仲間に対する最大の追悼の言葉だ。ドイツが変わったのは、ひとえに教育のおかげだ。それに敬意を表する」と語りました。
>
> (これは町村・李会談が北京で行われた同時刻でした。しかもこのような挨拶をしたのは、この強制収容所を生き延びた、現在の国際刑事裁判所の判事の方です。)

現在の国際刑事裁判所の判事の方であればこのように過去の恨みを水に流してドイツの補償や謝罪を評価する発言をするのは、立場上当然でしょう。なにが「しかも」なんだか…。

> 日本の政府が、かつての「慰安婦」をはじめとする「強制労働被害者」にこのような待遇をすることが、想像できますか?
> 同じ運命の彼らは提訴しても徹底的に敗訴を続け絶望して亡くなって行くばかりですね。
>
> つまり、この昨日のたったひとつの出来事をとっても、日本の現状のちょうど,対極がドイツの現状なのです。
> この事実を、中国や韓国の政府や知識人は知っています。余りにも格差がひどすぎませんか?

今日も石井731部隊の被害者の方が敗訴されましたね。誤解されると困りますけど、僕は元従軍慰安婦に対しても、石井731部隊の被害者にも、ちゃんとした補償は行うべきだし、基本的には中国と韓国には対外的に日本国の元首として位置づけられている天皇が行って謝罪か、少なくとも過去の戦争について遺憾の意は表すべきである、とすら思いますよ。

ただしそれは日本人が日本人の良心と倫理的判断としてやるべきことであって、ドイツがやってるからそれと比較して、というのはおかしな話です。

> また,日本のメディアの名誉のために書いておきますが、昨日のザクセンハウゼンの式典には、共同、時事、そして赤旗は取材に来ていました。いずれも心あるジャーナリスであるからです。
> しかし、大半の新聞社の特派員は、関心があって取材し,記事を送っても東京のデスクが興味を示さないためにあきらめて取材もしないのです。これが実情です。

当たり前でしょう。日本にとって直接関係のない、ニュースバリューの低い内容なのですから、せいぜいが国際面の隅っこの囲み記事ぐらいにしかなりませんがな。

> このようにして、日本の貧困な「引き蘢り史観」が出来てきたのです。

ちがうでしょう。tpkn氏も指摘してますが、「報道ステーション」で報じられた世論調査では、大部分の日本人が中国の反日デモを問題だとする一方で、戦時中の問題については日本側に非があることも半数以上が認めています。つまりは、日本人の多数派が、ただ過去を理由にあのような暴力行為まで是認するのはおかしい、とまともなことを考えているに過ぎませんね。

デモ行為だけならともかく、大使館などへの投石やペンキ投げなどの国際的なルールに反し無論国内法にも反する行為や、それこそ日本料理店などへの破壊行為で在留の日本市民の身体財産の安全まで損なわれるような状況になっている現時点で過去の問題について改めて謝罪するなどというようなことは、主権国家としてはできないに決まっているでしょう。日本も法治国家なのですから、暴力に屈して要求を容れると受け取られる行為は、体面上できませんよ。

むしろ今回の中国政府の行動は問題だらけでしょう。しかるべき治安当局が暴力行為の制止もできず、直接の実行者(少なくとも何人かはテレビ映像に写っており、特定も不可能でもないはず)を逮捕しようとする姿勢も見せず、そして市民にはデモに参加することへの自粛を「呼びかける」というのは、こりゃ思想弾圧の構図そのものです。

> それから、水原さん,私は忙しいのです。ちゃんとした批判や要望にはできるだけお答えします。逃げるなんてことは私の辞書にはありませんので誤解無きようにお願いしますね。

やれやれ、プロのジャーナリストともあろう人がなにをド素人のようなことをおっしゃっているのですか? 私も大変に忙しいのでスクイポンさんへのレスのリサイクルでお許し下さい。

あのぉ、まだ分かりませんか? 他者である読者はあなたの書いた文言だけを読んでいるんですから、その背景にあなたのどんな意図があるかどうかなんてことを「読解」において要求するあなたが幼稚なんだけなんですけど?


まして自分は自分でこんなこと書いてる癖に…

> > > 西尾何ぞは私の名前を聞いただけで逃げ回りますよ(これはほんとの話しです)

はあ。西尾某は「それから、梶村さん,私は忙しいのです」とでも言うんでしょうね、おそらくは…

センチメンタリズムや自分の優越感の確保と、正義や倫理の確立というある種超越的なレベルであると同時に個々人の良心のもっとも根幹であり、そして普遍的な問題でもあることを、あまり不用意にごっちゃにされませんように。あなたもジャーナリストでしたら、そうした責任を他の無償かつ無名の投稿者以上に負っておいでのはずです。