35047 返信 Re:首相の靖国神社参拝に反対する URL 水原文人 2005/05/13 01:34
inti-solさん、

> > 首相なり公職にある人間が、どこかの宗教施設を訪れることが「国家が特別な地位を与える」ことになるんでしょうか? 
>
> そうです。首相というのは、日本国における最高責任者です。その特別な地位にある人物が、この宗教施設は毎年必ず訪問するものである、ということが大々的に喧伝されるのは、特別な地位としか言いようがありません。

あのぉ、それは大々的に喧伝してる側が悪いのであって、毎年参拝するのであれば伊勢神宮も慣例化してますし、フランス大統領はノートルダム寺院のクリスマス礼拝に参列しますし、アメリカ大統領だって自分の信ずる宗派の教会に行きますし、国葬はその個人の宗教で行われて当たり前ですし、なんで「靖国」だけがこのようにヒステリックな問題になるのでしょうか? 靖国に行く首相が気に入らないのなら、落選させるよう、その首相が選ばれないようにすればいいことではないでしょうか?

> > たとえば海外訪問中に、その国の大聖堂なりなんなりを訪問したらいけないんでしょうか? 首相が広島県に行ったときに靖国神社に行ってもいけないわけ? 新年の伊勢神宮参拝はどうするの?
>
> これらに関しては、それらの宗教施設が宗教施設であるから、ということよりも、どういう宗教施設であるか、ということを私は問題視します。
> 「その国の大聖堂なり」が、たとえばナチスの行為を賛美する宗教の施設だったとしたら、訪問することはきわめて問題だと考えます。

あなた個人がそういう首相が気に入らなければ、個人の資格で批判すればいいことだと思います。ただし神社への参拝がその政治家の資質のなかでそんなに大きな部分を占めるとも思えませんが。

> 「広島県に行ったときに靖国神社に行っても」というのは意味が分かりません。広島に靖国神社はないと思いますが、護国神社のことでしょうか。そうだとすれば、基本的に靖国神社と同じ性質の宗教施設ですから、私は反対です。

あーとすみません。ついうっかり書き間違えで、広島県で神社といえばとーぜん広島県の誇るかの美しき観光名所、安芸の宮島は厳島神社です。

> 伊勢神宮も同様。

なんでですか? お伊勢様は国家神道よりもはるかに永い歴史を持ってますが。

> > > もしできないとすると、僧侶がキリスト教との魂を慰めたり、牧師がカトリック教徒の魂を慰めたりすることもできないでしょうね。もちろん、神主が非神道信者の霊を慰めることもできるはずがないでしょう。
> >
> > …慰霊というのが現代において、本当に死者の「魂」のために行われているとお考えなんですか? 慰霊と言うのは残された者たちのための儀式だと思いますが。
>
> そりゃそうですが、そうだとしても、上記の主張に何の変更もありません。無宗教の「慰霊」では慰霊ができない、というのであれば、神道の神主は非神道信者の慰霊などできない。それは、死者の魂のためであろうと残された者たちのための儀式であろうと、同じことだからです。

できますし、ぜんぜん同じことではありませんよ。死者の存在は別にその遺族などの特定の人々にのみ所有権があるわけじゃありません。たとえば奇特なお坊様が個人の善意と宗教的信念から硫黄島の戦死者の慰霊を、日米の戦死者分け隔てなく行ったとして、米軍兵士の遺族が「うちはキリスト教だから、異教徒の多神教の慰霊なんてやめてくれ」なんて言い出したら、そりゃその米軍兵士の遺族の狭量さが笑われるだけでしょう。

> > 「慰霊」というのなら宗教でしょう。「霊」が前提になりますから(←宗教的概念以外のなにものでもない)。
>
> ではいったい何教ですか?

何教でもいいんじゃないでしょうか? もっとも、神道に「慰霊」があるのかどうかよく分かりませんが。

> 「慰霊」という行為に宗教的な要素があるかどうか、などということは、私にとってはあまり重要なことではありません。どんな宗教にも慰霊という要素はあり、それだけでは特定の宗教に対して特別の地位を与えている、とは言えないからです。

どんな宗教にも「霊」の概念はありますし、繰り返しますが「霊」は宗教的な概念ですし、宗教的概念以外のなにものでもありません。←この意味分かってますか?

> > 小泉が靖国に参拝する時、その宗教行為の主体は「政府」ではありませんよ。信仰の場である以上、主体は「靖国」の方でしょう。参拝とはそこにお参りすることだけですから。
>
> これは、「国立慰霊施設」が存在したとして、そこで政府が行う「慰霊」の内容に関して申し上げたことです。

おやおや、靖国の話をしていたのだとばかり思ってましたが。

>芦名医師…

>
> > >  で靖国は宗教なのそれとも「習俗」なの?
> >
> > 両方でしょ(笑)。
> >
>
>  そういう言い方で戦前は参拝強制を正当化していたんだけど。

信仰告白は結構なんですけど(笑)、別に「戦前に参拝強制を正当化に利用されていた」からといって、神道が日本人の生活文化のなかで習俗でもあるという現実はまったく変わりませんよ。毎年初詣に行ったからって、キリスト教で結婚したり仏教で葬式をすることの妨げにはまったくならんでしょうに。国立の建築物を建てるからって、地鎮祭をやってはいけない、という話にはならんでしょ(税金の無駄だからやめろ、とは言いたいけど)。

だいたい、神道が宗教であるか習俗であるかに関わらず、強制的に参拝させるなんてことそれ自体が問題に決まってますが? また大学の授業に軍事教練が組み込まれていたのは、そのこと自体がそもそも批判されるべきことでしょうに。「靖国」アレルギーそのものでんな。

> > >  大日本帝国憲法下における国家の主権者は天皇でしたが。
> >
> > 「天皇機関説」は明治憲法の妥当な解釈として支持されていた学説ですが?
> >
>  へえ君の頭の中の日本史には「天皇機関説問題」なんて存在しなかったんだ。

あのぉ、なんで陸軍が「天皇機関説」を不敬だとか騒ぎだしたことに憲政の理念上大いに問題があったのか、もしかしてまるで理解してないんじゃないですか? 陸軍が「不敬」だとか言って美濃部博士を責めたこと自体が、当時でも憲法違反の疑い濃厚であり、近代法治の否定だったんですけど。

なんだかとっても病的…。やっぱり「戦前の軍国主義」は戦後日本が戦前の歴史を直視出来なかったがために作り上げた共同幻想であり遮蔽記憶である、という僕のフロイト主義的解釈は案外、的外れでもないらしい。

> もし生前「靖国神社の思想は嫌いだから間違っても合祀されたくない」といっていた人の遺族が合祀を拒否している様な場合、どういう根拠で合祀を強行出来るのかさっぱり理解出来ない。

そりゃ宗教的根拠に決まってるでしょうに(笑)。信仰であれば人間を超えた「神」だか「霊」の意志だか何かに従って決めることですから、ただの人間である遺族よりも権限があるに決まってるでしょうに。「宗教」って意味分かってますか。