35875 返信 Re:Reさらに「労働について」 URL あしな 2005/07/06 23:56

> 「資本に包摂」されていることと「稼がねば食えない」ことはなったく別の問題。
> ふつう、ほとんどの人は企業労働者であろうとなかろうと「稼いで食えている」のです。
>
「稼いで食えている」と「稼がなければ食えない」は別に矛盾しませんが。
あくまで「(資本主義経済の内部で)稼がなければ食えない」状況が「資本に包摂されている」のであって、その説明は今までに見たとおり。ただ「それは違う」とだだをこねられても「困った子だねえ」としか言いようがない。



> 私は(たとえば)借金しないと生きていけない→その借金が返せんなんてのを社会的要因のせいにして弁護しないだけ。
>

 ここで私が問題にしているのは「借金を返せないこと」ではなく、「借金をしないと生きていけない」様な状況がどうして生じるか?或いはなぜ「借金を返さないといけない」(と思って死ぬ人まで出る)のか?ということであり、上記おっちゃんの言い分は全く的はずれ。


> >この行為と人格の短絡という点では、南京事件への批判に対して「じっちゃんを貶めるな」と返す論理と同様であるが、さらに似た例として。
>
> どこをどうつなげばそういう理屈になるわけ?
>
そうでしょ。おっちゃんは「借金を返せない」ことに関して社会的状況その他は全く無視されて「返せない奴が悪い」と言い、「労働者であることがキツイ」と言う人に対してはその背景・条件を無視して「自ら就職したんだから文句を言うな」となるわけで。そういう思考パターンの人に対して「南京大虐殺」とか言えば、こちらはその背景・条件を問題にしているつもりでも相手には背景・条件という発想が全く無いわけだから、行為の責任はそのまま行為者の属性に帰せられて「日本兵は悪鬼だった」と言われた様に受け取るでしょう。


> ある病気の場合には他の病気と比較して何か特別な「公費」を支出せねばならないわけ?>

今度の法律はある病気には支払わないと言うことになる。

> 経済的困窮の程度によって決定される経済的支援の要否はすべての経済的困窮者に公平であらねばなりません。「病名」もしかりですが、「障害者」であろうとなかろうと「精神疾患」であろうとなかろうとそんなこと基本的に関係はない。>


全くそのとおり。同様にある人物の特定の行為はその行為を出来させた具体的な背景・条件によって判断されるべきであり、「その人物がそういう奴だから」というような行為者そのものの属性によってのみ判断されるべきではないということ。