36024 | 返信 | Re:Reさらに「労働について」 | URL | inti-sol | 2005/07/16 13:40 | |
おっちゃん 亀レスでごめんなさい。 > 「戦争犯罪」が「戦争の犯罪性」という意味ならばそうでしょう。 略奪や捕虜・民間人の虐殺は、戦争であれば必然的に起こる、というものではありません。あえて言うなら、侵略者が非侵略者に対しは、かなり高率で発生するのに対して、防衛側ではそれほどは発生しません。そういう意味では、「侵略戦争の犯罪性」という言い方なら可能でしょう。 > 話がちょっとズレますが「敗戦国ゆえの犯罪性」という意味ならば、それは違う。 敗戦国故の犯罪性というのは、いったい何でしょう。戦争犯罪は戦勝国も敗戦国も関係ありません。違いがあるとすれば、敗戦国の戦争犯罪は裁かれる可能性が高く、戦勝国の戦争犯罪はその可能性が低い(イラクの捕虜虐待に見られるように、末端の「トカゲの尻尾」が裁かれる可能性はゼロではないが)という違いしかありません。 > ならば何かの荷物を運んでいたファルージャの子どもたちも米軍パイロットから見れば「軍事行動に従事」をしてたことになる。 そういうことです。断っておきますが、そういう見解が正しいことだというのではありませんよ。しかし、パイロットに責任をおっかぶせれば済む問題ではないということです。 > それは中国が(勝利への貢献の度合いにおいて)「戦勝国」ではないからです。 戦勝国ですよ。 太平洋戦争開戦時の日本軍総兵力約240万人のうち、支那派遣軍、関東軍ともに約70万人ずつですから、過半数の兵力が中国大陸に張り付いていたのです。 しかも、この兵力は太平洋戦争の最後まで、増えることはあっても減ることはありませんでした。敗戦時の兵力は支那派遣軍105万、関東軍は80万人です。もちろん、頭数は増えても、装備と練度の実態から言えば実戦力は大きく低下していたのですが、それは他の戦線でも同じことです。関東軍から南方への兵力抽出は、1943年までた大隊単位の小規模なもので、師団単位で大規模な戦力抽出が始まったのは1944年になってからです。つまり、太平洋戦争がもうどうにもならない敗勢に至って、やっとまとまった戦力抽出が始まったのです。 もしも、中国に張り付いていた日本軍約150万が太平洋戦争の最初から対米戦に振り向けられていたとしたら(もちろん、なぜ太平洋戦争が起こったのかということを考えれば、そういうことは起こり得ないのですが)、それでも米軍は日本に勝てたことは勝てたでしょうが、史実ほどに一方的圧倒的な展開とはならなかったでしょう。 それに、勝利への貢献の度合いなんてことを言い出すと、イギリスのいったいどこが日本に対する「戦勝国」なんでしょうか。インパールやビルマを初めてする旧イギリス植民地以外の地域でイギリス軍が大きな活躍をしたという話を私は聞いたことがありません。 > 敗者を裁く裁判では往々にしてそういうことになります。米英はすでに「次の時代」のことを考えていたのですよ。 > まともな裁判ではありませんからね。 同意します。 ただし、まともな裁判ではない、ということは、日本軍の戦争犯罪がなかった、という意味ではありません。戦勝国の戦争犯罪が裁かれなかったのは不公正ですが、しかしだからといって敗者の行った戦争犯罪が戦争犯罪でなくなるわけではありません。 |
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