36141 返信 日本政府の外交失態(六カ国協議の顛末) URL とほほ 2005/07/28 12:58
以前に日中韓共同歴史教科書の件で紹介したことのあるブログ「世に倦む日々」で「六カ国協議外交における日本の敗北 − 勝利したのは中韓朝三国」として小泉外交を厳しく批判している。同感である、小泉・町田の外交感覚は前時代的であり、小泉に至っては外交とは「対アメリカ対策」であるとしか考えていない。これがアメリカに対する全世界的な反米感情への不感症が日本国内の報道にも影響し、アメリカの軍事力にのみすがる国家体質を生んだ責任は重い。

これは湾岸戦争以来の自民党外交政策の最大の失敗であろう。国際政治への日本の発言に理念がない、その場その場を法(国際社会倫理)の網目をくぐって切り抜けようとする体質に限っては戦前と少しも変わらない。国際社会から孤立しようがなんだろうが軍事大国ドイツに擦り寄っていれば良い、としていた当時とどこが異なるであろう。

世に倦む日々」が結論した【政権と右翼はこの敗北と失態をどう弁明するのか。】と言う言葉には全く共感であり政権を糾弾するものであるが、しかし、これを「中朝韓の勝利」などと位置づけているようでは現状把握があまい。日本は本当に国際的に孤立化していることをもっとよく見極めなくてはならない。

拉致問題で経済制裁の声が高まり始めた時にもこのことは私は指摘している。経済制裁は決して問題を解決しない、かえって複雑化させる。協議の議題にさえならなくなる恐れがある、アメリカがどう出るかだが、中国・ヨーロッパと日本、どちらを選ぶかと言えば日本を選ぶことはないだろう、と予測した、その通りになった。【経済制裁を、】の声は返って危険なのだ、この方向での決着は最終的に戦争しかない。戦争となれば拉致問題解決はほぼ絶望であろう、戦争には勝てるかもしれない、北朝鮮には核兵器はないかもしれない(おそれがあるとしても)、しかし拉致問題そのものは最悪の結末を想定しなくてはならない。家族会はよくよく考えるべきだ、この今回の六カ国協議の顛末は政府よりも救う会・家族会それを支援する日本国民にも大きな責任がある。

とにかく、拉致問題解決の最優先事項は家族会を救う会から一刻も早く救出する事だ。

また、中国反日デモの際にも私が再三指摘してきたことが誤りでないことが良くわかるのではないだろうか?政権・マスコミはこの問題をあくまで「中国対日本」と言う対立構造をでっち上げ日本国民と日本政府と一体化させ中国政府と中国国民を一体化させ国民同士の対立構造まで煽ろうとした。その為に外信をほとんど報道せず、中国政府の立場の方が追い込まれているかのような印象報道を為した。が、実際には中国のほうが国際社会からの支持を受けていたのだった。
中国は政権も民衆も、国家と民衆を混同した対立構造捏造にだまされてはいけないという当たり前のことを何度も日本国民に対して忠告している。

戦前の国家がやったことを現政権はそのままなぞっているのだ。「世に倦む日々」の言うような「右翼・政権」の責任にしている場合ではない。日本国民はまたもや「右翼・政権」に騙された事にして戦争への道を歩き始めているのだ。はたして今回の場合、これだけ情報化社会が発展しているのだ「騙された」の論理が通用するか否か、今こそ考えるときである。

世に倦む日々」もそれだけ確かな現実を見る眼力が備わっているのだ、書評の域での発言も良いだろうがそれでは「新しい歴史教科書」を批判する一方で、そのパイロット版である「国民の歴史」を賞賛しているようでは、本当に本を読んで書評しているのか否か疑われても仕方がない。「世に倦む日々」には猛省を期待したい。