36812 | 返信 | 共産党の選挙戦略を考える Re:力なんて合わせ〜 | URL | クマ | 2005/09/15 19:30 | |
フナズシさん、こんにちは。 ご指摘と疑問をありがとうございます。 私は共産党の選挙戦略の“下手さ”は、1.選挙共闘に消極的な姿勢、2.選挙戦後半に見られた社民党批判、この二点に典型的に見られると指摘したところでありますが、この点についてフナズシさんより、以下のご指摘をいただきました。 > これについては、共産党を擁護する立場です。まずすべての選挙区で候補者を擁立するのを見合わせています。 たしかに今回の選挙で共産党は、25の選挙区で候補者擁立を見送っています。しかしこれは、基本的に共産党内部の事情によるものであって、他党への選挙協力の意味合いは、まったくないか、あっても極めて限定された特殊なものにすぎません。このことは、どの選挙区で共産党が候補者を擁立していないかを見れば一目瞭然です。 つまり、共産党が候補者を擁立していない25の選挙区のうち、社民党が立候補しているのに共産党が立候補していない選挙区は一つだけ、長崎4区のみであります。フナズシさんの議論によると、共産党は他の24の選挙区では民主党の選挙に協力したことになってしまいますよ。 > ただ、これについて有権者から「共産党の政策が頼りになるから今までその候補者に投票していたのに、これでは誰に入れたらいいか分からない」と、不満の声も出ていたからそれほど評価は出来ないと思います。 それらの有権者は、仮に共産党と社民党が選挙協定を結んだ上で候補者の推薦を行なっていたならば、そうした不満を持つことはなかったでしょう。 > つまり、地元の人の暮らしが国家の暴走で犠牲になるという悲鳴を国政の場に届けられるという、有権者のプライドが失われると言う意味です。 それは共産党が選挙協力などの努力を行なわず、単に立候補を見送ったからであります。現在の議論とは関係ありません。 > 次に、今まで社民党には知事選や市長選で繰り返してきた執拗な相乗り政策(もちろんその候補の当選後はロクにおこぼれにもありつけない惨憺たる結果でした)の前科があります。共産党が協力を拒否するのも理解できるのですが。 共産党が社民党との選挙協力を検討しない理由としては、政策的には安保条約に関する政策の不一致(社民党は安保条約を認めている)、村山政権時代の路線的な誤りが総括できていないことなどがあります。地方選挙の「相乗り政策」はあまり関係ありません。基本的に政党選択を問う国政選挙は、地方選挙とはたて分けて考えたほうがいいでしょう。 > 今回の選挙でも、こともあろうに民主党と選挙協力しています。 いいではないですか。民主党でも護憲派などリベラルな候補者であれば、つまり社民党の基本路線から大きく逸脱しない場合には、むしろ選挙協力は賢い選択でしょう。まさに私もそれを主張しているので、民主党の候補者への選挙協力がどうして一律にダメだといえるのか、それを説明していただきたい。 なお、私は共産党の政策が「柔軟」になりつつあることに対しては、かねてから強く批判を行なっております。共産党がが柔軟にするべきなのは選挙戦略や組織論であって、それらは極めて保守的なまま、政策ばかりが「柔軟」になっていっていくことには、強い憂慮を感じています。 |
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