36937 返信 Re:memoさまへ(B.C級戦犯) URL とほほ 2005/09/22 15:15
今まで私はすっかり
A級 = 戦争の総責任者
B・C級 = 具体的戦争刑事犯罪実行犯
だとばかり思ってました(^^ゞ

memoさんの案内で五番街さんの投稿に気がつきなるほどそう言うことなのか、と始めて知りました。
ただ、これは東京裁判やニュールンベルグ裁判における解釈でいわゆるイギリスなどが行った東南アジア諸国でのB・C級裁判ではイギリスの考え方は私に近いものが合ったようです。東京裁判やニュールンベルグ裁判についての戦争法廷に対する論争は古くからありますが、国際法と言う観点上からその歴史的意義は大きいとした前田明さんの論文をどこかで読んだような気がします。

実際に東京裁判でもA級だけで死刑判決を受けた人はいないそうです。A級とB級の両方で実刑判決をうけた人が死刑判決になっているそうですね。
東京裁判やニュールンベルグ裁判の記録フィルムは有名で残っていますが、私はナチスの占領国に対する法廷のフィルムも見たことがありますが、そりゃひどいものです、弁護士どころか被告には弁明の余地すらありません、弁明しようとすれば裁判官の恫喝があります。その裁判官本人がニュールンベルグの法廷に立たされて「正当な法廷ではない」なんて主張しているのには笑ってしまいます(^^;

また「元満州国裁判官の抑留受刑記・望郷」横山光彦著、サイマル出版会も興味深い本でした。この方はシベリア抑留から撫順での体験を経て日本へ帰国後法曹界に復帰した方ですが、中帰連の方ではないのでしょうかね?撫順での体験から法のあり方を真摯に考え始めたとしています。

たとえばドイツ国民であるユダヤ人を戦争前から迫害したケースは、B級には該当しない。そういう問題があったのでC級が考えられた。たとえば、カンボジアのポルポト派の犯罪は自国民を虐殺したわけだからB級ではなくC級犯罪である。日本についてはC級が適用されなかったが、それは植民地民衆(当時は日本国籍)に対する犯罪(強制連行や慰安婦の強制など)が裁かれなかったことと関係している。
BC級戦犯・林博史/『歴史と地理』(山川出版社)532号より。