36975 | 返信 | Re:日本の殉教画「アッツ島玉砕」(藤田嗣治)の展示 | URL | 火の鳥草 | 2005/09/24 18:02 | |
五番街殿 > それで、火の鳥草さんは何が言いたいのですか? (1)先ず、3年前の自分の投稿を引く。 http://otd2.jbbs.livedoor.jp/mondou/bbs_plain?base=15712&range=1 15712 返信 戦争画の常設展示を URL 火の鳥草 2002/10/12 12:02 当時は、まだ戦争画の常設方針が明確でなかった。 その後も、継続して色々な人たちが国立近代美術館に常設運動をした。 そして、今のように数ヶ月単位で毎回3作品程度が見られるようになった。 (2)いざ、常設してみると、常識が勝った。つまり、それまでの(似非)平和原理主義者(プロ市民とでもいうのかな?)の極端な言動:「戦争画はけしからん。戦意高揚で、我が国をまた軍国主義化する策動だ。すべて抹殺するか、一切闇に葬って公開するな」 は発言力を持たなくなった。 常設後、そのような(似非)平和原理主義者が美術館前でデモして反対を叫ぶ、人間の輪を作る、などという行動は一切なかった。杉並区のような過激派は来なかった。 むしろ、公開によって、逆に歴史として、あるいは当時の我が国の思い(それは画家の思いでもあろうが)が何であったのかを考える絶好の教材になるとの認識が広がった。 これは、常設運動の根拠の一つでもあったが。 (また、常設にあたってのもう一つの心配:画家もしくはその遺族が公開に反対するのでは、という懸念は幸い杞憂であったようだ) (3)そして、藤田嗣治の「アッツ島玉砕」。これは殉教画であるという主張。 彼我の将兵入り乱れての苦闘と主要な我が軍将兵11名(奥に多くの敵軍多数)。中央は恐らく山崎大佐。両軍の合間に小さく描き込まれ紫の花(アッツ桜ではない)。 62年前のアリューシャンに思いを馳せ、じいっと見ていると、これら玉砕した将兵を悼み、顕彰せねばという気持ちが湧き上がる。特に大東亜戦で斃れた者を近親に持つものにとって、この絵は、悲しくしかし強く訴えるものがあり、だんだん彼らに頭を垂れ慰霊し顕彰せねばとする感情が抑えがたくなる。 よって、この絵はもはや戦意高揚戦争画にあらず。名画とする所以。 |
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