| 37067 | 返信 | 日本の過去の清算を求める国際連帯会議(3) | URL | 前田 朗 | 2005/09/29 12:31 | |
| 遺骨問題がようやく動き出しました。 朝日新聞 http://www.asahi.com/politics/update/0928/008.html 産経新聞 http://www.sankei.co.jp/news/050928/sei098.htm 朝鮮人強制連行真相調査団は、以前から祐天寺をはじめとする各地に残された朝鮮人遺骨問題を取り上げてきました。今春ジュネーヴで開催された国連人権委員会でもNGOとしてこの問題を正式発言しました。前田朗「国連人権委員会六一会期における慰安婦問題」統一評論476号(2005年)参照。 今年5月には、全国各地でこの問題に取り組んできた日本人によって「強制動員真相究明ネットワーク」が結成され、遺骨問題を中心課題として活動を始めました。詳しくは、福留範昭「強制動員真相究明ネットワークの設立にあたって」季刊戦争責任研究49号(2005年)参照。 今月22日・23日に平壌で開催された「日本の過去の清算を求める国際連帯協議会」でも、遺骨問題を分科会の一つとして取り上げました。[36990]および[37023]参照。 新聞記事は、あたかも日本政府が自分で動き始めたように書かれていますが、過去数年間の民間の活動の結果として、日本政府も動かざるを得なくなったのです。 ただ、今後に向けていくつかの懸念事項があります。 第1に、日本政府は強制連行被害者や遺族の人権問題を考えているのではなく、日韓の政治関係を好転させるための材料としか考えていない疑いが強いこと。 第2に、日本政府には遺骨の扱いに関する基本的な政策もガイドラインもないこと。この点は究明ネットワークでは、従来の活動を踏まえて、いくつかの原則を提案しています。上記の福留論文参照。 第3に、そのため、日本政府は遺骨を韓国に返還してしまえば解決すると考えている可能性が高いこと。これでは問題は解決しません。きちんとした調査をして、遺骨の本人特定を行い、遺族が判明した場合には、遺族に説明し、日本に招いて、誰がどのようにして日本にきて、どのようにしてなくなったのか、遺骨はどのように扱われてきたのかを明らかにして、遺族が遺骨を持ち帰るか否かを自分で決める必要があります。これまでの例では、来日した遺族は「経過について日本政府が説明していない。謝罪もない。真相が解明されるまで遺骨は持ち帰らない」とした例があります。他方、日本側は、勝手に遺骨を処分したり、粉砕して他の遺骨と混入させたりという信じがたいことをやってきました。こうしたことが繰り返されないように監視する必要があります。 なお、日本国内だけでなく、南洋諸島にも朝鮮人の遺骨が多数あったのですが、そのほとんどは、日本人遺骨収集団が勝手に日本人の遺骨と一緒に持ち帰り、混入させてしまい、もはや判別できない状態にしていることが懸念されます。他人の遺骨を自分の家族等の遺骨と称して。 |
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