初のテキスト『日本政治史』刊行(2月1日)


 有斐閣ストゥディアシリーズから『日本政治史―現代日本を形作るもの』を刊行しました。
 
 政治学では砂原庸介さんらの『政治学の第一歩』、飯田健さんらの『政治行動論』、北村亘さんらの『地方自治論』、伊藤正次さんらの『はじめての行政学』など、社会学では岸政彦さんらの『質的社会調査の方法』など、若手から中堅を書き手とした良質なテキストを出し続けているシリーズで『日本政治史』のテキストを出しませんかと、村井良太先生(駒澤大学)にお誘いいただいたのは2013年の秋でした。二人の専門が近いことから、憲法史を専門とされる国際日本文化研究センターの瀧井一博先生にもお声がけして企画がスタートしました。
 
 その後、主として私の怠惰によって進捗が遅れ、当初の予定から3年遅れての刊行となり、共著のお二人や編集担当の岩田さんには本当にご迷惑をおかけしました。とはいえ、おかげさまで政治学・憲法学の色の濃い政治史テキストが仕上がったように感じています。大学の教員・学生けでなく、日本、近代、政治、歴史に関心のあるみなさまに広く読んでいただければうれしく存じます。
 
<目次>
 はじめに
 第1部 近代国家・国際関係の形成
  第1章 江戸幕府の崩壊と新秩序の模索
  第2章 近代国家の建設
  第3章 大日本帝国憲法の制定と議会の開設
 第2部 近代国家・国際関係の運用と改良
  第4章 国制の構築と条約改正への道
  第5章 日清戦争と国民・政党
  第6章 日露戦争と韓国併合
  第7章 大正デモクラシーと第一次世界大戦
 第3部 現代世界の誕生
  第8章 第一次世界大戦後の政治と外交
  第9章 政党政治の全盛と挫折
  第10章 非常時日本の大転換
 第4部 焦土の中の日本と再編
  第11章 日中全面戦争と真珠湾への道
  第12章 アジア太平洋戦争下の日本
  第13章 戦後改革と日本の再出発

 https://www.amazon.co.jp/dp/4641150702
 
 私自身のクラスで言えば、このテキストを事前課題として提示し、そのうえで『日本史の論点』を使ってディスカッションにより多くの時間を割くことができます。着任から12年で、ようやく中心講義のインフラが整いました。春学期の講義が楽しみです。
 


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