『WEDGE』2009年10月号
『WEDGE』誌上にて、今月号から「政のかたち 官のすがた」と題して連載を開始することになりました。同誌にはこれまで2回、政治史の視点から政権交代、二大政党制、政官関係についてコメントしてきました。歴史の経験を重視した連載を、というお話で今回の企画に至りました。
第1回は「政治主導の政治史」と題して、明治以降、綿々と続けられてきた政治主導の模索を、見取り図をイメージして描きました。拙著『政党と官僚の近代』で示した理解を前提にしつつ、「政治指導の形成と展開」(『慶應の政治学 日本政治』所収)を執筆する中で考えたことを反映させるかたちを取りました。SFCの環境のなかで見出した形です。お目に止まれば幸いです。
<以下、10月30日加筆>
お読み頂いた方から、このテーマでもっと深掘りするには何を読めばいいかという問い合わせを何件か頂きました。ありがとうございます。
比較的入手しやすく、参考になるであろう文献を挙げておきます。ご活用ください。
・隈板内閣、政官関係、政官協働
拙著『政党と官僚の近代―日本における立憲統治構造の相克』(藤原書店、2007年)
・政党内閣と政権交代
村井良太『政党内閣制の成立―1918~27年』(有斐閣、2005年)
・加藤高明、憲政会内閣
奈良岡聰智『加藤高明と政党政治―二大政党制への道』(山川出版社、2006年)
・明治憲法
大石眞『日本憲法史』(有斐閣、2005年)
・官僚制度
大森彌『官のシステム』(東京大学出版会、2006年)
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ネットメディアJBプレスにあるインサイダーコラム「霞ヶ関探検隊」の新着記事「官僚たちの「秋」どう変わる? 「政と官」の関係」が、現代の政と官の関係を、イギリスと近代日本から論じている、とのご案内を戴きました。
拙著『政党と官僚の近代』をとても参考にしてくださったようです。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1790