『華族令嬢たちの大正・昭和』(吉川弘文館、2011年)

 
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 華族史料研究会編『華族令嬢たちの大正・昭和』(吉川弘文館、2011年)
 もう10年前のことになりますが、宮内庁の内藤一成さんにお声がけ頂いて、旧華族史料を研究する会に参加しました。主に聞き取りと資料調査を行い、これまでも「四條家文書」などを公にしてきています。
 この会の活動でとりわけ思い出深く、思い入れも深かったのが、4人の女性へのグループ・オーラルヒストリーでした。女子学習院のご友人である上杉(徳川)敏子さん、寺島(細川)雅子さん、京極典子さん、勝田(原田)美智子さんが、月例の同窓会ののちに2時間ほどお話いただく形で会は進みました。男性華族とはまた違う世界を知ることができ、とても有意義な聞き取りでした。
 それから10年、内藤さんをはじめとするみなさんのご尽力で、この貴重な記録が刊行されることになりました。家系、躾、家政、女子学習院、避暑、スポーツ、恋愛、結婚、戦争、戦後、華族制度の廃止。面白い聞き取りができたと思います。関係されたみなさんへの感謝の念は尽きません。
 どのように読まれていくのか、楽しみです。