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舞台裏の激論

我々は第三者的機関をつくることを提案したわけだが、正直なところ様々な問題が生じてくる。そのために我々は生じる問題とそれにどう対処していくかを話し合った。

  1. コストがかかるのではないか?
    予算の関係で大金を使うことができず、また、官僚の組織をそう簡単に変えることは難しいため、多少の年月は覚悟するしかないようだ。しかし政治家は積極的に取り組んで欲しいものである。
  2. 人員をどうするのか?
    各省庁から代表者を派遣すると言うが、専門分野でない事柄について話し合い、多数決で決定するというのは民主主義的だとはいえ、甘い解釈をしてしまうという意味で危険ではないかという疑問がある。しかし、話し合いの中では公開できない理由についても十分検討するため、1つの省庁に判断を委ねるよりは良いだろう。
  3. 機関はどこに置けばいいのか?
    内閣の下に置くことによって、全省庁の上に立つことになり、より情報を管理しやすい立場になる。
  4. 民間人の代表者とはいえ、公開することがまだ許されていない情報を見ることができるというのは、保たれている秩序を乱すことにならないか?
    第三者的機関の構成員は厳しく監視され、情報を悪用するようなことがないように取り締まられるようにする。
  5. 全省庁から情報を採り入れるというのはかなりの量になり、とても1つの機関で対処していくことなどできないのではないか?
    取り扱うのは,公開できるか公開できないかを簡単に決めかねる情報についてのみであって、完全に公開できるような情報は,各省庁で今まで通り対処させることになる。完全に公開できないと思われるものについては、省庁の主観を信用せずにすべて機関に回すべきである。
  6. そこで決定すれば本当に公開してしまうのか?
    今までにないことなので心配されるが、これまでの経験を生かした十分な話し合いをするために原則として決定したものは公開とする。
  7. 公開されて損害を被った企業および個人は、裁判所などに訴えることはできるのか?
    6と同様、前例がないが、無論訴えることはできるとする。



Atsushi Kusano
Thu May 8 15:35:48 JST 1997