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政策と人事の相互関係

この章では、第2期クリントン政権の政策方針と組閣人事の関係に注目し、国 内政策・外交政策という視点から今回の人事を分析してみた。閣僚すべてを網 羅したわけではないが、クリントンの目指す政策を遂行する上でキーマンとな りそうな人物はすべてピックアップしたつもりである。

「財政均衡を実現」、そして「北大西洋条約機構拡大」。この二大目標を目指 して第2期クリントン政権は始動した。掲げた政策はどれも安易なものではな いが、実現困難な目標をあえてあげてこそ、彼は21世紀にむけて挑戦し続け る政権の姿を国民に印象づけたいと意図したのかもしれない。そしてだからこ そクリントンは、「チームプレー」を重視した閣僚構成にしたと同時に、政策 の実現を目指す故に実務的な手腕を評価した選択を優先したに違いないのであ る。



Shuichi Shibukawa
Thu May 15 15:42:32 JST 1997