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第1週: テキストエディタと日本語入力

1. 1 はじめに
1. 2 ウインドウ操作
1. 3 キーボード操作
1. 4 練習問題
1. 5 ファイルとは
1. 6 emacsとは
1. 7 emacsの起動
1. 8 ファイルの作成
1. 9 練習問題
1.10 emacsでの編集
1.11 練習問題
1.12 日本語入力
1.13 ローマ字入力
1.14 かな漢字変換
1.15 練習問題

1.1 はじめに

この授業は,コンピュータを文房具として使いこなせるようになることが目標です.ただし,SFCのコンピュータシステムは,家庭やオフィスで一般的に使われているものとは種類が違います.「こんなことを習っても役に立たない」と思う人がいるかもしれませんが,この授業では特定の機種やソフトの使い方を覚えることが目的ではありません.現在最新の知識でも,みなさんが卒業する頃には(普通は4年後,人によっては5年後,6年後, …)旧式の知識になってしまうからです.それよりも,使い方の背後にある考え方や原理を理解するように努めて下さい.そうすれば,どんな新しい技術が出てきても,楽々と自分のものにすることができるでしょう.

1.2 ウインドウ操作

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ログインすると,自動的に2つの端末ウインドウが画面に表示されます.左上の方をコンソールウインドウと呼び,ログアウトする時に使用します.

1.3 キーボード操作

タイピングの練習をして,手を見ないで打てるようになろう!

1.4 練習問題

  1. tutttあるいはyumikoを使ってタイピングの練習をしてみましょう.

1.5 ファイルとは

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計算機の使用でもっとも基本的なのは, 文章を入力して蓄えたり, 蓄えられた文章を読んだりすることです.

ここで,「データの容れ物」という言葉を使いましたが, これは概念的に考えているだけで,実際にはデータを表す磁気パターンがある規則に従って並んでいるだけです.

1.6 emacsとは

133ページ

ファイルを作成したり, その内容を変更したりすることは非常に重要です. この作業を行うものをエディタ(editor)といいます.エディタとは編集者という意味もあるように, ファイルの内容の編集を行うものです.特に,テキストの内容を編集するものを テキストエディタ(text editor)といいます. テキストエディタにもいろいろありますが,SFCではemacsというソフトウェアを用います.口で言うときは「イーマックス」と言います.

1.7 emacsの起動

emacsを使うためには,まず起動しないといけません. 起動の方法には次の2つがあります.

  1. FvwmButtonsを用いた起動
    • ディスプレイの左下にある FvwmButtons 内の Emacs と書いてある部分に マウスカーソルを持っていきボタンを押します.
    • 注意: emacsが起動されるのには少し時間がかかります. この時ボタンを何回も押してしまうと, たくさんのemacsを起動させることになります.
  2. コマンドラインからの起動
    • 端末ウィンドウで
      % emacs &
      
      と入力します. この時に&をつけるのを忘れないようにして下さい.
    • &をつけ忘れると,emacs を終了するまで,その端末ウィンドウは使 用できなくなります.

emacsが起動されると,次のようなウィンドウが表示されます.

1.8 ファイルの作成

147ページ

それでは,実際にファイルを作成してみましょう.

  1. 最初に,これからファイルを作成することをemacsに知らせます.起動した状態でいきなり文字を入力することもできますが,その状態ではデータを保存するようにはなっていません.普通は次のようにしてファイルを作ることをまず指定します.
  2. メニューバーのFilesのところでマウスをクリックすると,次のようなメニューが現れます.
  3. Open File... のところでもう一度マウスをクリックします.
  4. すると,エコーエリア(画面の最下行)に,
    Find file:~/
    
    と現れます.これは,何という名前のファイルを編集するか,emacs が尋ねているのです.
  5. 例えば,testというファイルを作る場合,`test'と入力し, リターンキーを押します.
  6. すると,モードライン(下から2行目の白黒反転している行)が 以下のように変わります.
    このように,今作成している(あるいは編集している) ファイルの名前がモードラインに現れます.

emacsでは,マウスやメニューを使わずに,キーボードだけで命令を出すことができます.これは,emacsが生まれた時代には,まだマウスが使われていなかったからですが,今でもこの方法を覚えておくと便利です.

先ほどのメニューの Open File... の項目には,右側に C-x C-f と書いてありますが,これがキーボードでこの命令を出すやり方を示しています.
  1. C-x は Control キーを押しながら x のキーを押すことを示しています.口で言うときは「コントロール・エックス」と言います.
  2. 次に Control キーを押しながら f のキーを押します.
  3. すると,エコーエリアに Find file:~/ と出るので,後は上と同じです.

これ以後,操作方法は [Files]→[Open File...] C-x C-f のようにメニューを太字で,キーを青字で書きます.

1.9 練習問題

  1. emacsを起動してtestというファイルを指定しましょう.
  2. 何か文章を入力してみましょう. 入力した文章が画面に現れるはずです. 改行するのは,リターンキーです. 間違えた文字を消すのはBackSpaceキーです. 改行しながらどんどん長い文章を打ってみましょう.
  3. 次の文章を自分なりに変更しながら,入力してみましょう.
    My name is Tarou Keio.
    I live in near Shonandai.
    I like clasical music.
    My favorite composer is Brahms.
    

1.10 emacsでの編集

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emacs には文字を入力するためのカーソルがあります.カーソルのある位置の文字は白黒反転して表示されます.マウスカーソルと区別 する時は,テキストカーソルと呼びます.

以前に書いた文章を変更するためには,次のようにします.

emacs で文章を書いている時, そのデータはバッファ(buffer) というところに入っています. 書き終わったら,それをファイルに保存しなければなりません. 保存することを,セーブ(save)するともいいます.保存せずに emacs を終了させた場合,バッファのデータは消え,ファイルの内容は編集する前の状態のままになります.

emacsでの編集が終了し,もう必要なくなった場合には, 終了します.

emacsでは複数のファイルを同時に編集することが可能です.あるファイルを編集中でも, [Files]→[Open File...] C-x C-f で別のファイルの編集を始めることができます.編集中のファイルの切り換えは,[Buffers] メニューから選択することで行います.

1.11 練習問題

  1. 先ほどから作成しているtestファイルの内容をセーブし, emacsを終了してみましょう.

1.12 日本語入力

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これまで,英語の文章を作成してきましたが, 日本語の文章の作成はどうするのでしょう.

日本語入力モード(ローマ字かなモード)と英字入力モード (透過モード)の切り替えには,次のようにします.

キーボードによっては,`\'(バックスラッシュ)の代わりに `¥'(円記号)というキーがついていることがありますが,コンピュータはこの二つの文字を同じものとして扱います.

1.13 ローマ字入力

日本語入力モードで,英文字を入力すると, ローマ字と解釈されひらがなが縦棒の間に表示されます. かな漢字変換中の部分を囲む縦棒のことをフェンス(fence)といいます.

1.14 かな漢字変換

フェンス内のひらがなを漢字にするにはかな漢字変換を行います. SFC では Wnn と呼ばれるかな漢字変換方式を使っています.

注意: 始めて漢字変換を行なう時は, 自分用の辞書を作るか聞いてきます.エコーエリアにいくつかの質問が表示されますが,質問文が表示されずに (y or n) だけが表示されるというバグがあります.(y or n) が表示されなくなるまで,すべて `y' と答えて下さい.

正しく変換されなかった場合には,フェンスの中にあるうちに修正します.

M-s は次の2つのどちらかの方法で入力します.口で言う時は「メタ・エス」と言います.

1.15 練習問題

  1. 次の文章をファイルtest2として作成しなさい.
    私は昨日病院に行った.
    李も桃も桃のうち.
    庭には二羽鶏がいる.
    貴社の記者が汽車で帰社した.
    ここで履物を脱いでください.
    

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