[目次] [前回] [重要語索引]

第13週: 総仕上げ

13. 1 カリキュラム改定について
13. 2 語学学習
13. 3 ホームディレクトリの管理
13. 4 CNS の情報源

13.1 カリキュラム改定について

13.2 語学学習

CNS で語学学習に役立つ機能を紹介しましょう.

スペルチェック

emacs で英文を書いている時に,綴りの間違いが無いかチェックできます.

  1. チェックしたい文章のバッファにカーソルがある状態にします.
  2. [Edit]→[Spell]→[Check Buffer] M-x ispell を実行します.
  3. 辞書に無い単語が見つかると,次のようなバッファが表示されます.
    Near misses for 'info'
    SPC skip; A accept; I insert; DIGIT select; R replace; L lookup; Q quit
    0 into
    
    
    [--]--JJ:**-F1  *ispell choices*      (Fundamental)--L1--All--------------------
    Ispell command:
  4. 見つかった単語をどうするか指示します.
    • SPC:何もしないで次の単語を探します.
    • a:正しい単語と認めますが,ユーザ辞書には登録しません.emacs を終了するまでは,チェックに引っ掛からなくなります.
    • i:正しい単語と認め,ユーザ辞書(~/ispell.words)に登録します.これ以後はチェックに引っ掛からなくなります.
    • 09:辞書の中でよく似た単語を候補として表示してくれます.上の例では info は辞書にありませんが into はあります.候補の番号を押すと,見つかった単語をその候補で置き換えます.
    • r:別の単語で置き換えます.置き換える単語はミニバッファで入力します.
    • l:正規表現を指定して,辞書を検索します.
    • q:スペルチェックを終了します.
  5. 次の単語が見つかれば同じことをくり返します.辞書に無い単語がなければ終了します.

[Edit]→[Spell]→[Check Region] M-x ispell-region[Edit]→[Spell]→[Check Word] M-$ は同様にしてリージョン内の単語,カーソル位置にある単語をチェックします.

注意: 残念ながら,英語以外の言語では使えません.

emacs での多言語の取り扱い

144ページ

emacs は国際化された(複数の言語に対応している)エディタです.言語によって入力方法や表示規則が違うので,まず,[Mule]→[Set Language Environment] C-x RET l で,編集したい言語に合わせて次のように言語環境を指定します.

それぞれの言語環境の説明は,[Mule]→[Describe Language Environment] C-h L で見ることができます.

次に,文字の入力方法を指定します.ひとつの言語に対して複数の入力方法が用意されています.[Mule]→[Select Input Method] C-x RET C-\ で,ミニバッファに入力方法を指定する状態になりますが,それぞれの言語環境での標準の入力方法が括弧の中に示されていますので,それでよければ,そのまま RET を押すだけです.

それぞれの入力方法の説明は,[Mule]→[Describe Input Method] C-h I で見ることができます.例えば,german-postfix を指定すると,ae, oe, ue とキー入力することでウムラウトを表示できます.

複数の言語を混ぜて書く時は,言語環境は主な言語のままで,入力方法だけ別の言語に変更して書くことができます.

注意: 国際化された入力方法の中に日本語の入力方法もありますが,これは CNS の標準の日本語入力システムとは別のものです.同時に使うことはできません.日本語と上に示した言語をひとつのファイルの中で混ぜて書く時は,入力方法を切り換えながら書いて下さい.日本語入力システムの on/off は C-\,国際化入力システムの on/off は [Mule]→[Toggle Input Method] です.

多言語のテキストは次のように使えます.

LaTeX での多言語の取扱い

制御語を使って,スペイン語,ドイツ語,フランス語の文字や記号を印刷することができます.詳しくは CNS ガイドを参照して下さい.

mall コマンド

mall は,SFC で開発された語学自習システムです.起動するには

% mall &

とします.すると,新しいウィンドウが開き,国旗が表示されますので,そのどれかをクリックします.現在は中国語,ドイツ語,フランス語のみ利用可能です.

13.3 ホームディレクトリの管理

357ページ

ファイル容量

自動的にできるファイル

作った覚えのないファイルができていることがあります.これは,コマンドを実行した時に,バックアップや処理経過の記録のために作られるファイルです.次のようなものがあります.

通常は残しておく必要はありませんから,気がついた時に消しましょう.

注意: CNS では,# で始まるファイルと core というファイルは,一定期間経つと自動的に消去されます.うっかり core という名前で大事なファイルを作らないようにしましょう.

emacs を使ったファイルの整理

ホームディレクトリのファイルを整理するには,lsrm などのコマンドを使うよりも,emacs の dired モードを使う方が便利です.

  1. [Files]→[Open Directory ...] C-x d とします.
  2. ミニバッファに Dired (directory): ~/ と表示されますので,整理したいディレクトリを指定します.
  3. ファイルの一覧が表示されたら,Mew で不要なメールを削除するのと同じ要領で,不要なファイルのところにカーソルを移動させ,[Mark]→[Flag] d を実行すると,左端に「D」マークがつきます.
  4. x を押すと,「D」マークをつけたファイルの一覧が表示され,本当に消してよいか聞いてきます.
  5. yes と答えると,削除されます.

消す前にファイルの内容を確認したい場合は,次のようにします.

テキストファイルの場合
そのファイルのところにカーソルを移動させ,[Immediate]→[View This File] v を実行すると,view モードでファイルを表示します.このモードでは編集はできませんが,SPC で次の画面へスクロールし,q でバッファを消去して元の状態に戻ります.
画像ファイルの場合
そのファイルのところにカーソルを移動させ,! を押し,ミニバッファで画像表示用のコマンド(普通は xv)を指定します.すると,emacs は停止状態になり,画像表示コマンドが起動します.画像表示コマンドを終了させると,emacs が再開します.

ファイルの圧縮

あまり使わないファイルは,圧縮して置いておくと,ファイル容量を節約できます.詳しくは CNS ガイドを参照してください.

ファイルのバックアップ

誤って削除したファイルは二度と復活できません(ただし,emacs で編集している場合は,~ が付いたファイルが残っているかもしれません).重要なファイルはバックアップを作っておきましょう.詳しくは CNS ガイドを参照してください.

13.4 CNS の情報源

ヘルプオプション
コマンドによっては,-h, -help, --help などのオプションで使い方の説明が表示されるものがあります.
% netscape -help |& more
Netscape Lite 4.5/Export, 13-Oct-98; (c) 1995-1998 Netscape Communications Corp.
使用法: netscape [ オプション ... ]
       オプションには次のものがあります。

       -help                     コマンドラインのヘルプを表示します。
       -version                  バージョン番号と作成日を表示します。
       -display <dpy>            X サーバの使用を指定します。
       -geometry =WxH+X+Y        ウィンドウの位置とサイズを決定します。
       -visual <id-or-number>    使用するサーバビジュアルを指定します。
       -install                  プライベートカラーマップをインストールします。
       -no-install               標準カラーマップを使用します。

       -ncols <N>                -install を使用しない時、画像に割り当てる
                                 カラーの最大数を設定します。
       -mono                     1ビットのデプスの画像表示を強制使用します。
       -iconic                   アイコン化して起動します。
       -xrm <resource-spec>      特定の X リソースを設定します。

       -remote <remote-command>  すでに実行中の Netscape プロセスでコマンドを
                                 実行します。詳細については、
                          http://home.netscape.com/newsref/std/x-remote.html
                                 を参照してください。
-- 継続 --
説明を標準出力ではなく,標準エラー出力に出すコマンドがあります.その場合,パイプで別のコマンドに繋ぐには,上の例のように「|&」を使います.リダイレクションは「>&」です.
オンラインマニュアル
man コマンドまたは emacs の [Help]→[Manuals]→[Read Man Page...] M-x man で,コマンド名を指定するとそのマニュアルを見ることができます. 4.8 その他のコマンド
% man man
マニュアルを清書中です。しばらくお待ちください... 終了

ユーザコマンド                                             man(1)

【名前】
     man - マニュアルページの表示

【形式】
     man [ - ] [ -adFlrt ] [ -M path ] [ -T macro-package ]
          [-s section ] name ...
     man [ -M path ] -k keyword ...
     man [ -M path ] -f file ...

【機能説明】
     man コマンドはマニュアルページから得た情報を表示します。具体
     的には、 name 引数が示すタイトルを持つマニュアルページの全内
     容を出力します。また -k オプションまたは -f オプションが指定
     さ れた場合には、それぞれ keyword または filename が示すキー
     ワードやファイル名により選択された 1 行からなる要約情報を 出
     力します。指定条件に一致するマニュアルページが見つからない場
     合には、 man はエラーメッセージを出力します。

  [ソース形式]
     参照用マニュアルページには、 nroff(1) がマークアップされてい
-- 継続 --(6%)
インフォ
emacs で [Help]→[Manuals]→[Browse Manuals with Info] C-h i とすると,インフォという文字ベースのハイパーテキストシステムで emacs などの機能の説明を読むことができます.インフォの画面になったら h を押すと,下のようにインフォ自身の説明が表示されます.
File: info,  Node: Help,  Next: Help-P,  Prev: Help-Small-Screen,  Up: Getting \
Started

How to use Info
===============

   You are talking to the program Info, for reading documentation.

   Right now you are looking at one "Node" of Information.  A node
contains text describing a specific topic at a specific level of
detail.  This node's topic is "how to use Info".

   The top line of a node is its "header".  This node's header (look at
it now) says that it is the node named `Help' in the file `info'.  It
says that the `Next' node after this one is the node called `Help-P'.
An advanced Info command lets you go to any node whose name you know.

   Besides a `Next', a node can have a `Previous' or an `Up'.  This
node has a `Previous' which is `Help-Small-Screen', and an `Up' which
is `Getting Started'.  Some nodes have no `Previous' and some have no
`Up'.
CNS ガイド
ウェブで公開されています.製本したもの(ただし一部省略あり)は生協で販売しています.毎年,内容が少しずつ更新されているので,必ず最新版を参照して下さい.CNS を使っていて問題が起きた時はトラブルシューティング(374ページ)をまず見て下さい.
CNS コンサルタント
学生が交代でメディアセンター内の窓口(内線52519,ダイアルイン49-3425)で待機しています.CNSに関する質問への対応や,機材の貸し出しを行っています.
ITC
慶應内のコンピュータネットワークの管理をする部署(内線52512,ダイアルイン49-3423)です.窓口はメディアセンターの新オープンエリア側にあります.パスワードを忘れた時や,機器の故障の場合はこちらに連絡して下さい.CNS に関する要望は cns-request@sfc.keio.ac.jp へメールして下さい.

[目次] [前回] [重要語索引]

慶應義塾大学の授業以外での無断利用、複製はご遠慮下さい。
Copyright (c) 2000 慶應義塾大学