井庭研究会シラバス(2010年度春学期)最新情報

2010.03.28 Sunday 14:46
井庭 崇



本研究会で、「創造的に考え、魅力的に書く」ことを考えるために取り上げたいのは、生命や社会などの「複雑系」に関する文献です。それらの文献では、生命や社会が、生成され続けることで存在し得るダイナミックなシステムとして捉えられています。また、それらのシステムはその本質に、「システムを構成する要素が、そのシステム自体を前提として構成される」という循環関係をもっていると考えられています。このような複雑でダイナミックな対象について、創造的に考え、魅力的に書いている論考を読むことで、それらの背後にあるコツに迫りたいと思います。 2010年度春学期のテーマは「ネットワーク科学」(Network Science)です。

以上の探究は、決して一学期で終わるようなものではありません。2010年度春学期からスタートし、1〜2年かけて取り組む予定です。中長期的な目標として考えているのは、「創造的に考え、魅力的に書く」ためのコツを「パターン・ランゲージ」として記述していくことです。パターン・ランゲージは、建築分野で提唱され、ソフトウェア分野で普及した知識記述方法です。井庭研究会ではこれまでも、「学習パターン」など、人間活動に関するパターン・ランゲージを作成してきました(http://learningpatterns.sfc.keio.ac.jp/ 参照)。最終的に「クリエイティブ・パターン」や「ライティング・パターン」を作成することを視野に入れ、来学期からその準備・実践を行っていきます。

[7] << [9] >>
-
-


<< 創造システム理論の構想 #1
2010年度春学期 担当科目 >>
[0] [top]


[Serene Bach 2.20R]