2010年度春学期「社会システム理論」シラバス抜粋版

2010.03.28 Sunday 15:39
井庭 崇


2010年度春学期の「社会システム理論」のシラバスの抜粋版を掲載します。履修に際しては、必ず公式の詳細なシラバスを参照してください。

「社会システム理論」(担当:井庭 崇)

主題と目標
この授業の目的は、社会を「システム」として捉える視点を身につけることです。ここで取り上げるのは、最新の「社会システム理論」(オートポイエーシスの社会システム理論)です。その理論では、社会はコミュニケーションがコミュニケーションを連鎖的に引き起こすことで成り立つシステムであると捉えます。このような捉え方で、社会学者ニクラス・ルーマンは、次のような問題に答えようとしました。「社会的な秩序はいかにして可能なのだろうか?」と。個々人は別々の意識をもち、自由に振る舞っているにもかかわらず、社会が成り立つ(現に動いている)、この不思議に取り組むのが、社会システム理論です。
 社会システム理論の捉え方によって、既存の社会諸科学では分析できない社会のダイナミックな側面を理解することができるようになります。また、個別の学問分野を超えた視点で社会を捉えることができるようになります。この理論を考案した社会学者ニクラス・ルーマンは、この社会システム理論を用いて、経済、政治、法、学術、教育、宗教、家族、愛などの幅広い対象を分析しています。総合政策学的な/超領域的なアプローチの新しい基礎論として、社会システム理論を一緒に探究しましょう。

教材
  • 『Social Systems』(N. Luhmann, Stanford University Press, 1984)
    (邦訳として『社会システム理論(上)(下)』(N・ルーマン, 恒星社厚生閣, 1995)が出版されていますが、いくつかの理由から今年度は英語版を用いることにします。)

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