水と流れと不変性

2010.08.16 Monday 12:12
井庭 崇


「水」がある場所には、なんともいえない心地よさがある。

海でも、湖でも、川でもいい。

流れという「変化」と、いつも流れているという「不変性」が、

表裏一体となって、そこにある。


僕が特に好きなのは、波打ち際に樹木が立っている海の風景。

波に足元を洗われながらも、しっかりとその地に根を生やしている。

その樹木は、波と風とともに生きているのだ。


もうひとつの好きな風景は、建物が水に浸っている町。

持続的な建造物と、流れゆく水。

持続的ではない町と、存在しつづける自然。


無色透明の水が、きれいな青や緑の色を放つ。

ときおり見せる、なめらかな表情。

人類の歴史なかで、幾度となくメタファーとなり、

想像力をかきたててきたというのが、わかる気がする。


image[FloridaBeach.jpg]
Florida, USA. Photograph taken by Takashi Iba, 2009.

image[VeniceWaterway.jpg]
Venice, Italy. Photograph taken by Takashi Iba, 2009.

image[NiagaraFalls.jpg]
Niagara Falls, Canada. Photograph taken by Takashi Iba, 2009.


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