授業シラバス「社会システム理論」(2013年度春学期@SFC)

2013.03.13 Wednesday 00:28
井庭 崇


今年の「社会システム理論」の授業では、ニクラス・ルーマンの『社会システム理論』を日本語でじっくり読み込みます。

「社会システム理論」(先端導入科目-総合政策-社会イノベーション)
2013年度 春学期 木曜日2時限(2単位)
担当教員 井庭 崇, 古川園 智樹


【主題と目標/授業の手法など】

本講義では、物事を「システム」として捉える視点を身につけることを目指します。

 本講義で取り上げるのは、「社会システム理論」(オートポイエーシスの社会システム理論)です。その理論では、社会はコミュニケーションがコミュニケーションを連鎖的に引き起こすことで成り立つシステムであると捉えます。このような捉え方で、社会学者ニクラス・ルーマンは、次のような問題に答えようとしました。「社会的な秩序はいかにして可能なのだろうか?」と。個々人は別々の意識をもち、自由に振る舞っているにもかかわらず、社会が成り立つ(現に動いている)、この不思議に取り組むのが、社会システム理論です。

 社会システム理論の捉え方によって、既存の社会諸科学では分析できない社会のダイナミックな側面を理解することができるようになります。また、個別の学問分野を超えた視点で社会を捉えることができるようになります。この理論を考案した社会学者ニクラス・ルーマンは、この社会システム理論を用いて、経済、政治、法、学術、教育、宗教、家族、愛などの幅広い対象を分析しました。この授業では、さらに、創造のシステム理論やパターン・ランゲージなど、新しい領域への展開方法についても取り上げたいと思います。

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