授業シラバス「社会システム理論」(2013年度春学期@SFC)

2013.03.13 Wednesday 00:28
井庭 崇



第6回 コミュニケーションの生成・連鎖としての社会システム
社会システム理論では、社会の構成要素は人ではなく「コミュニケーション」であるといいます。ここに、社会の捉え方に関する理論的革新があります。それでは、コミュニケーションを中心として社会を捉えると、どのように捉えることができるのでしょうか? 授業では、社会をコミュニケーションの生成・連鎖として捉える視点を身につけます。また、自分で自分を生み出し続けるシステムを理解するうえで重要な「自己言及」(自己準拠)や「オートポイエーシス」(自己生成)の概念についても学びます。

第7回 社会システムの閉鎖性/開放性と環境
自分で自分を生み出すオートポイエーシス(自己生成)のシステムは、ある種の閉鎖性と、ある種の開放性を併せ持っています。システムの閉鎖性と開放性は本来、対をなす概念でしたが、その両方をもつとはどういうことなのでしょうか? 授業では、システムの作動上の閉鎖性と、そのうえでの開放性について理解します。また、「環境」の概念や、システムと環境の関係についても理解します。

第8回 意識の連鎖としての心的システム
社会システム理論では、人間の思考も、オートポイエーシス(自己生成)のシステムとして捉えられます。それはどのようなシステムなのでしょうか? また、社会システムとの関係はどうなっているのでしょうか? 授業では、意識が意識を生み出し連鎖することで成り立つ「心的システム」について考えます。そして、複数の心的システムはお互いに到達することができないことから、コミュニケーションが不可欠となるということを理解します。また、心的システムと社会システムとの関係についても考えていきます。

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