Creative Reading:『絵本作家のアトリエ 3』(福音館書店母の友編集部)

2014.12.27 Saturday 22:32
井庭 崇



そういうわけで、書くための読書で、「うぉー!そうなんだよ!」とか「わ〜!この人もこう考えるんだ!」というのを見つけると、うれしくて楽しくて、つい筆が走ってしまう。それでよい。そのために読んでいるのだから。

で、五味さんの話に戻ると、上述の話のあと、こんな面白いことを言っている。

そんなふうに思っているから、美術館に行くと大変だよ。”気が合う”作品を見つけたら『今度お茶でもしませんか?』って絵の前で言っちゃうね。でもいいなと思っても、「この人とはつきあえない」っていう作品もある。音楽で言うなら、モーツァルトと俺の相性はいまいちだろうな


実に面白い。でもその気持ち、すごくわかる。

五味太郎の絵本は基本的には『おれはこういうのがいいと思うんだけど、お前ら、どう?』と言ってるだけなの。まったくぜいたくな話しだけど、ここ十五年くらいは、世界を相手に、おれと趣味が合うやつはどれくらいいるのかなって遊んでる感じだよ


すべての作品が、仕事が、そうであるべきかもしれないと思った。もしかしたら。

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