Creative Reading:『知的生産の技術』(梅棹忠夫)

2015.01.03 Saturday 23:45
井庭 崇


最近「パターンの種」をカードに手書きで書くことにしたので、梅棹忠夫の『知的生産の技術』image[]を読み直してた。

いま、「読み直して」と書いたが、ずいぶん前から持ってはいたが(しかも間違って何回か買ってしまった)、実はあまりきちんと読んでいなかったようだ。おそらく読むときのこちらの視点が定まらなかったために、面白く読めなかったのだろう。

今回は、自分のパターン・ランゲージのつくり方(特にカードの話)と重ねて読んだので、かなり面白く読むことができた。

まずなんといっても、この本を再読してもっとも興味深かったのは、ノート(のちにカード)に何を書くのかという部分である。僕も20年近く小さなノート(メモ帳)を持ち歩き、ことあるごとにメモをとってきたが、本書で明言されているのは、そのときどきの「発見」を「文章」として書くということであった。

わたしたちが「手帳」に書いたのは、「発見」である。まいにちの経験のなかで、なにかの意味で、これはおもしろいとおもった現象を記述するのである。あるいは、自分の着想を記録するのである。(p.25)

心おぼえのために、みじかい単語やフレーズをかいておくというのではなく、ちゃんとした文章でかくのである。(p.25)

「発見の手帳」の原理は、・・・なにごとも、徹底的に文章にして、かいてしまうのである。(p.26)


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