井庭研2017春シラバス 「Natural & Creative Living Lab」

2017.01.17 Tuesday 08:23
井庭 崇



(3) コミュニティ・ランゲージ(Community Language) では、「そのコミュニティらしさ」を言語化します。自分たちが何を大切にしているのか、自分たちらしさは何によって構成されているのかを言葉にします。 コミュニティ・ランゲージでは、具体的すぎない「適度な抽象化」をした言葉で「自分たちらしさ」を把握することで、これまでの具体的な事例に囚われずに、自分たちらしく「新しさ」を取り入れる支援をします。「自分たちらしさ」を持ちながらも、具体的なレベルでは新しいことを実現できるのです。それにより、多くの企業や学校、自治体が、自分たちらしく新しいことを始めることを支援します。

(4) コンセプト・ランゲージ(Concept Language) は、理念や考えを言語化する方法です。組織やコミュニティ、社会に対して共有したい理念・考えがあり、そのままでは伝わりにくい場合に、相互にゆるやかにつながった小さな単位の言葉にすることで、共有しやすくします。コンセプト・ランゲージは、パターン・ランゲージと同じ形式で記述され、使い方も似ています。しかしパターン・ランゲージは、これまでに実践され、良いとわかっている成功事例に潜む共通パターンを言語化するのに対して、コンセプト・ランゲージはこれまでに実践されているとは限りません。新しい環境やテクノロジー、新しい組織体制など、これまでと前提条件が異なる状況で、大切なことを共有したいというときに、コンセプト・ランゲージが有効です。

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