2022年春学期 井庭研シラバス:「自然な深い創造」の探究・実践・支援

2022.01.26 Wednesday 10:23
井庭 崇



このように、井庭研でいう「自然(ナチュラル、ネイチャー)」には、「内なる自然」(inner nature)と言える生成的な面と、「外なる自然」(outer nature)と言える自然環境という(本来は表裏一体の)両方の意味が含まれている。そのような意味での「自然な深い創造」(natural deep creation)であり、「ナチュラルにクリエイティブに生きる」(natural & creative living)なのです。

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■「自然な深い創造」を実現する実践言語「パターン・ランゲージ」

意識的な意図や作為によるコントロールから解放され、「創造」という「出来事」が自ずから生じるようなあり方で実現される「自然な深い創造」は、そう簡単には起きません。なぜなら、人はすぐ「自分が考えないと、何も起きない」と思ってしまうからです。実践の言語である「パターン・ランゲージ」はその問題を解決します。

パターン・ランゲージは、その実践において押さえるべきポイントごとに「何をすることが大切か」とそれは「どうやるのか」が特定されているので、それに「身を委ねる」ことで、無心で自然とその実践をしていくことができるようになります。パターン・ランゲージを構成する「パターン」には、その実践で大切な「」が定められているとともに、それらの「型」の関係が体系として編まれているので、意識的に「こうしよう」「ああしよう」とコントロールしなくても、自然と勘所・ポイントを押さえた実践が可能になるのです。

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