井庭研 新規メンバー募集「創造実践学研究:ナチュラルにクリエイティブに生きる未来へ」
2022.07.12 Tuesday 18:15
井庭 崇
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■ パターン・ランゲージをつくるプロセスと方法論
井庭研では、これまで十数年間、パターン・ランゲージのつくり方をつくり、そのプロセスと方法論を洗練させてきました。実践に潜む「型」を捉えて、パターン・ランゲージとしてまとめるときには、その実践の本質を捉えて「抽象化」し、パターン間の関係性をつかんで「体系化」し、その本質と体系を踏まえて「言語化」します。具体事例をベースにパターンを捉え、その本質をつかむというときには、現象学における「本質観取」と同様のことを行っているということが、最近わかってきました。つまり、哲学と同様の深い思考・探究が必要だということです(そのため、2022年の夏に、現象学の本質観取についてしっかり学ぼうということになりました)。
また、パターン・ランゲージは、数十のパターンが相互に関係する体系(システム)をなしているのですが、その関係性を見定め、ひとつの体系として編み上げるときには、背後にある関係・構造を捉える構造主義的思考や、抽象的に捉えるシステム思考やモデリングのセンスが求められます。そして、パターンを記述するときには、現象学の「本質記述」をするとともに、パターンの名前をつくるときには、本質を捉え、かつ魅力的な言葉になるようにつくり込んでいく必要があります。このように、パターン・ランゲージをつくるということは、高度な知性と豊かな感性を総動員してつくるということなのです。
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