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(うれしいですね)。(南)[※ナン、と読んでください。最近の若者は、マージャ ン用語を知らなくて困ります]が断然トップです。『聖子ちゃん』(これはすでに風化
してしまった過去の言葉。彼女はすでに母親。子供達のアイドルがたった2年で、別人 に変身し、平和で温かな家庭を築く″ママ&アイドル″になっています。ここでは時間
があっという間に通過します。ぼくたちの業界は時間のない世界なのでしょうか、不安 になることもあります。)の気分でのってくる若者が多いので、一応安心しました。す
べて(西)の気分でこられたら、何でこんな馬鹿なことをやっているのだろうか、と自 己懐疑と嫌悪に陥るところでした。
軽いノリができる若者が、今後どのような演技をしつづけてくれるのか、期待したい と思います。かれらは、アイデンティティといったハードコア(別に変な意味はありま
せんので、誤解のないように)をもった若者ではなく、コアなんてなくてソフトな包装 なので、触れる人によってさまざまな形を見せるクリスタルボールなのです。どの程度
クリスタルかは、なんとなく、の気分ですが。
このようなふりをする若者がぼくの調査にのってきたことを、まずは大切にしなけれ ばならません。かれらは、いつもの軽いノリでぼくとの関係をつけていこうとしている
のです。こっちも、それに合わせていくことが礼儀というものです。
とはいえ、すべての若者がこのようなノリできているわけではありません。そのよう なことになったら、それはそれでやはり大変なことでしょう。いつでも、どこでも、真
面目に振る舞う学生がいると、ほっとするものです。「あなたはどのように考えます か」といった問い掛けを好む、真面目な若者(西)もまだまだ充分勢力を維持していま
す。かれらこそ、近代=産業社会を支えるエートスに共鳴することを忘れない直線ボー イなのです。
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