みんな、がんばるんですね。74%が、いざ出陣です。
確かに雰囲気として、なんとなく共感できますね。ここでは、なぜかガンバラなけ れば、いけないんだ、という気分になります。これを、ガンバリの魔術といいます。イザイザ大王が創ったソフトです。
『家族は、ぼくたちの最後の砦なんだ』の幻想だけが、張り切っています。本当の ところは、誰も信じてはいないのですが、幻想に酔っていることで、安心を買ってい るんです。この世で、家族だけが安心して眠れる場所だ、という休息がみんなほしい
んです。だから、そのためにガンバリます。
人は、ひとつぐらい、何もなしに信じたい気持ちになるものです。それが、この『いざ、いっか、がんばり』のセットです。このセットが遺伝子によって決定されるのか、歴史の重さによるのか、分かりません。今の若者でさえ、この3点セットを支持するのですから、近代の論理(=生理)には勝てないのかな、という気もします。
文化の軽薄さは、生理のヘビー感覚には克てないのかもしれません。
そこで質問、いっかの『いざ』はいつか。(どちらかに、○をつけなさい)
正解は2)です。1)の場合は、お母さんが生命保険金を沢山かけているので、心 配いりません。新築の家のローンも一挙に解決です。これで、父さんの歴史的使命は
終りました。現実を冷静にみつめる勇気だけが、いま必要です。
2)の場合が悲劇です。その悲劇から必死になって逃れようと、みんなは頑張らな ければなりません。そうすると、お母さんは帰ってきます。家出はみんなのガンバリ をテストする機会なのです。
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