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Februar 03, 2004
正しい
正しいとか間違いとか、簡単に言い切ってしまうことが怖い。
「正しい日本語」「乱れた日本語」。それが文法的な正しさ云々という議論になってしまうことが怖い。
「1000円からおあずかりします」「食べれる」「ありえない」「たにんごと」「全然大丈夫ですよ」
何がいけないのかわからない。いけないというのは、個人の自由。でも、それがさも常識であるようにしたり顔で、それが言葉の間違いだと言い切ってしまうことが怖い。
古語と現代語がまるで違うように、ソシュールが明らかにしたように、言葉は変わり続けるもの。進化でも退化でもなく変化するもの。
言葉は意味を伝えるもの。一番に意味を伝え得る言葉が、その文脈の中で「うざい」であったら、どうしてそれを間違えだと言えるのだろう。万葉集も源氏も新しい言葉や文法からはずれた言葉があまたあるじゃないか。
人は過去にすがりつきたがるもの。自分が生きてきた価値観に固執したがるもの。当然。ものさしがそう簡単に変わってたまるか。でも、その正しさを疑うことが出来たらなら、新しい場所に行けるかな。
僕は、正しさを追求するくらいなら、受け入れる力が欲しいよ。
「間違った」言葉を使う「若者」が異口同音で歌っていたあの歌。「間違いだ」と叫んだあの言葉。いま、どこにあるのかな。
投稿者 POE : Februar 3, 2004 12:27 FM
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