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Mai 24, 2004

The lack of the Lack

剥がれ落ちた空を
優しく撫でるように

見つけた場所を守りたかった
大潮が行ってしまう前に
風を南に託したかった


もう戻れない日々がこんなにも
僕たちを優しくするなんて

涙も後悔も惜別も
明日から見れば哀しいほどに美しいはずで

たとえこの夜が明けないとしても
明日から見れば全ては終わっているから


ただ生きていくだけなのに、
失くしものがこんなにも増えてしまった

そんな僕らを明日はいつだって
優しく無慈悲に見守るね


全てであった僕たちは
再び全てになるその日まで

全てでないことを許されている
探し物はきっと今しか出来ない

足りないものを探して生きていくことに
今は意味を与えてあげられたら

せめて空さえも不完全な時代だから。


欠けていく季節に
皐月の爪が痕をつける

無色の風が零れ落ちた

投稿者 POE : Mai 24, 2004 04:36 FM

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