Mars 10, 2005
310!
よるべのない悲しみの澪を
広げた海は色を重ねながら
雲の中へ溶け込んでゆく
帆を下げた船が
地平に飲まれてゆく
今はもう
闘いの日々は
ただのおとぎ話
降り注ぐ光の礫を
掻い潜り
訪れた時代で
君は
またあの光に憧れている
火傷の跡を
隠す服を
破れたままにしておくのは
見破られたいわけでも
哀れみを受けたいわけでもない
ただ忘れて欲しくないだけ
綴られた言葉や
流された涙も
眩しい光線の前には
ぼやけていくばかり
たとえ全てを
認めてしまっても
その先には
情けないほど圧倒的で
当たり前の日常
守る価値は
毀損されたまま風化の一途
壊れてしまったら
たやすくは直せないのに
空の色は幾百
残された名前は幾億
まぶたを焦がすほどの
明日はなくても
届かなかった手紙に
出来ることはただ
それを馳せることだけ
波の手に飲まれた
いくつもの意味は
崩れるだけの
価値しかなかったわけじゃない
投稿者 POE : Mars 10, 2005 07:05 EM
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