« 死亡者 | メイン | 図書館で »

Mars 17, 2005

鉄の処女というか、拷問

今日は美術館の日。と、朝決めたので行って来た。

まずは明治大学ミュージアム。さすが山の手にあるだけあって、現代的な開口部や窓の多い高層建築のキャンパス。その一角にあります。
明治大学の建物って好きです。あの質実剛健というか古臭いというかバンカラの明治らしい雰囲気が、現代的な建築とうまく調和がとれている気がします。昔を感じさせて不器用そうなのに、実はうまく歩けている漢みたいな。誰ですか、それ。
三田の、そのまま近代建築のデザインを持ってきました的な安易さがなくて気持ちがいいです。

ここのメインはギロチン鉄の処女の展示。他にも獄門張付の写真や拷問道具をはじめ公事方御定書など刑事関係の資料が展示してある、規模はそれほどでもないのですが好きな人には好きそうなミュージアムです。

地下二階にあるのですが、平日ということもあり他には誰もおらず、静謐ってこんな漢字かなと頭の中でなぞっていました。
だって、右手にはギロチン、左手には鉄の処女、背中には絞首の道具というシュールな状況には静謐という言葉でも当てはめないと、お化け屋敷になってしまいそうで。
なのに、ギロチンも鉄の処女も複製ということがパンフレットを見て判明し、一気にさめてしまいました。


次に向かったのがICC。新宿にあるメディアアートを展示する美術館。
SFCっぽかったです。岡本太郎的なポストモダン時代のアートもよくわかりませんが、ここに展示してあるものは、わかりやすいのによくわからない作品が多かった気がします。

つまり、作品の結果はすごくわかりやすいんです。人の影に応じてラジオを受信する装置だったり、現実とネット上をリンクさせた追跡ゲームだったり。
ただその意図がすごくわかりにくい。「だから何?」って、解説を読んでもよくわからない。

「要するに、この技術を使ってみたかっただけでしょ?」「ただそれがやりたかっただけでしょ?」みたいな作品が多かった気がしました。
まあ、作品に必ずしも作者の意図は必要ない、と脱構築してみせたあとの時代のアートは難しいのかも知れないけれど。。。

強烈だったのは、暗闇の部屋に一人ずつはいり3分間轟音を聞かせられ、その後白色電球が無数に設置されたやけに明るい部屋に通されるという作品。
解説には「トリップできる」とか「音を体感する」とか色々書いてありましたが、要するに拷問でした。

この時代、この国では拷問はすっかり博物館に押し込められただけではなく、横文字の清潔な美術館でのアトラクションで無菌化されるまでになったようです。

安全で無害な拷問。
拷問が安全で無害になることは喜べるけど、そのうち人権や人間性や悲しみとかまで美術館に押し込めらたら嫌だな。なんて、また乙女のような感想。

投稿者 POE : Mars 17, 2005 09:30 EM

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://web.sfc.keio.ac.jp/~t03881nf/poeg/mt-tb.cgi/718

コメント

sildenafil citrate http://beam.to/sildenafil-citrate/ buy citrate sildenafil http://beam.to/buy-citrate-sildenafil/ citrate generic sildenafil http://beam.to/citrate-generic-sildenafil/ citrate sildenafil tablet http://beam.to/citrate-sildenafil-tablet/ Sildenafil citrate http://sildenafil.myfreeforum.org/

投稿者 sildenafil citrate : Juni 29, 2006 08:49 FM

spironolactone hair loss http://spironolactone-hair-loss.blogspot.com/

投稿者 spironolactone 50mg : Juni 29, 2006 09:53 FM

Marble remarked it _might_ be orthodox.

投稿者 fugitive recovery gear : Januar 7, 2007 12:02 FM

コメントしてください




保存しますか?