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Desember 23, 2005
SSS
今年の夏の暑さがはるかまぼろしのように感じる。30度の都心だとかにわかには信じられない。どんな顔でどんなふうに歩いていたかうまく思い出せない。
かといて、毎日霧と雪の続くここでの日々も現実感はあまりない。あの夏の続きにこの冬があるという連続性を感じることは出来るのだけど、そのどちらもどこかうそ臭い。この半年の中にいくつもの終わりと始まりを繰り返したはずなのに、どうしてすべてが舌の上でざらつく砂のように、不安定なんだろう。
その中間の春に期待かな。(って別に世界に過度な現実感なんていらないけど。)
*SS*
いつか生まれてきたことに
ただ一人寄り添いながら
ただ一人この世界を生きてきた
誰もその世界の外側じゃ
ここがここで
君が君だということさえ証明はできない
ここはとても暖かいよ
通り過ぎてゆく人々 家路の先に待つ穏やかな灯火
交差しては消える確かだったリースたち
やがて消えてしまう足跡を
守りきれずにやがて埋もれてゆく街灯の一瞬
たとえば
今ここに君がいて
いくつかの言葉を交わたとして
この想いは
別の何かにたやすく形を変えてしまうのだろう
憧れだとか愛だとか夢だとか
作り物の箱に言葉はたやすく押し込められてしまうから
どこにもいない君を
どこにもない場所で待ち続けていた
優しかった僕たちだからこそ
そこに君はいて
そこに僕たちは切実に存在していた
わかるはずもない
ありえたはずもない
この僕だけの世界で
そこに君がいたことや
ここで君が見えることに
それが真実だと信じられた夜を
いくつも越えてきたことが
今はすごくここでうれしい
君はまだ乗客のいない列車を
ただ誰かたちの言葉の中
消えそうな日々を走り続けているのかな
差し出した夢がまだここへ届くかというように
投稿者 POE : Desember 23, 2005 08:26 EM
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