September 23, 2006
最後の一緒。
常識では1970年代に先進国では近代化や産業化が達成されてしまって、
それ以降は共通の目的(物語?)がなくなったがゆえに、
社会の細分化(島宇宙化?)が進んだといわれているよね。
でも、日本に焦点をあててみたとき、
昭和の終わりごろ、平成のはじめにかけて、
共通の喪失体験みたいなものがあったんじゃないか。
つまり、他の先進諸国と違って
オイルショック以後も経済成長が続いて、
人びとの感覚じゃ1992年くらいまで「バブル」だったといわれている。
それに、60年以上も続いて、ひどい戦いが続いた、
昭和っていう時代の終わりが彩りを添えて。
しかも「昔あったはずなのに、なくなった」と
否定的な形で発見されることが常の過去と違って、
今まさになくなっていく、という現在形の感覚があったんじゃないか。
なーんて、
そんな小説(でもない)を読みました。TOUR1989。
B級です。
投稿者 POE : September 23, 2006 09:28 FM