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平渓線危機一発 | ||
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瑞芳車站から出発 | 平渓線の列車の多くは東部幹線の瑞芳車站から出ている。九[イ分]に行ったあとだったので既に夕方。(本当は逆の順番のほうがいいそうです。) |
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平渓線車両 | 平渓線の車両は1両編成のディーゼルカー。製造12,3年の割にはかなりヘタッている。 (案の定あとで大変な目に!) |
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平渓線のお客 | ドア付近につったっていたにいちゃん。いかにも人相が悪い。 |
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十分站付近 | 列車が発車したのはいいが、平渓線に入ってしばらくしてエンジンが故障。 人の歩くぐらいのスピードでなんとか十分站にたどりついた。 列車はさらに次の站を目指していたが帰れなくなると困るので十分站で下車する。 しかし一向に帰りの列車がこないので夜の線路をぶらぶら歩く。 |
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十分站待合室 |
十分站待合室で列車を待つが一向にこないので、台北への帰りの足を気にしつつひたすら待つ。空襲避難経路案内板を眺めていると旅客機が空を横切る。手を振っても当然助けにはこない。 結局前の故障した列車は運転打ちきりとなり、かわりの列車が瑞芳方面からやってくる。故障した列車の「運ちゃん」(台湾語で運転士のこと、日本占領時代のなごり)は「わたしが車両を壊してしまった」と自責の念でいっぱいだったという。 |
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空襲避難経路案内板 | |
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平渓線乗車券 | 十分站には駅員がいないので、切符は車掌から買った。良く見るとまちがいがあります。どこでしょう? |
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瑞芳ゆきバス車内 |
平渓線の帰りの列車は瑞芳まで行かず、ひとつ手前の候[石同]站どまり。
本来ならこの駅で台北ゆきに接続するが、既に行ってしまっている。
次の列車は1時間後で台北に着くのは夜中。 その事実を候[石同]站で知り、ショックを受けていると、駅前にバスがやってきた。 そのバスはなんとひと駅先の瑞芳ゆき。瑞芳まで15分以内に行けば、候[石同]を通過する自強号に乗り継いで2時間ぐらい早く帰ることができる。 バスの「運ちゃん」は事情を察してか、びゅんびゅん飛ばす。あたかも「となりのトトロ」の「猫バス」のように、雨の中、私たちを瑞芳に運んでくれた。そして自強号に間に合った。 「私たち」のなかにはさっきの「平渓線の運ちゃん」もいた。鉄道員であっても、早く家に帰るためには手段を選ばない。そんな彼にもプライドがあった。彼曰く「バスは17元も取るが、鉄道はたったの12元」。その言葉を聞いた「バスの運ちゃん」がよりいっそうアクセルを踏み込んだのは言うまでもない。 |
suzuryo@suzuryo.org
updated at 27 Mar 1998